「日本一カレーを愛する街」を知っていますか 歴史と文化と風土が「奇跡の集結」

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さっそく街角アンケートで調査。「週にどれくらいカレーを食べるか?」と新潟市民に聞いたところ、日本の平均が週に1.5食という中で、なんと新潟市は週に3.9食も食べていた。つまり平均の2.6倍だ。この突き抜けたカレー愛は町の台所、スーパーでも同様、なんとひとり当たりカレールーを同3.4箱購入しているというデータも。

カレー担々麺っていったいどんな味?!

カレーと新潟。そこには驚きの光景が山ほどある。街で調査中、気になるワードを耳にした。それが「バスセンターのカレー」。実はここ、新潟市民ならだれもが必ず行ったことがあるという人気スポットだ。

行ってみると、ごく普通の立ち食いソバ屋さんを発見。お客の半分以上がカレーライスを食べている。これが万代カレーの名物カレーライスだ。

店員さんからは、「蕎麦よりもカレーの方が人気です」というリアクションしづらいコメント。1日600杯以上出るというこのカレーは評判が評判を呼び、レトルトカレーまで発売されている。その名も「バスセンターのカレー」だ。

さらに飲食店を調べると、新潟市民の新たな実態が明らかになった。とんかつやさん「とんかつ政ちゃん」では、なんとカレーライスが売っている。とんかつ専門店でカレーライスは、もはや専門店ではない。

さらにラーメン屋さん「ラーメンおふくろ」の一番人気はカレーラーメン。そして繁華街古町にある中華料理店「ことぶき屋」で人気のメニューは、嘘のようだが、カレー担々麺というのだ。

カレーに関する驚きのメニュー極めつけは、喫茶店「みかづき」。ひと月に25店舗で6000個も売れるというのが、新潟名物カレーイタリアン。モチモチの焼きそばに甘口のカレーをたっぷりとかけた新潟発のB級グルメ。カレー担々麺にしろ、カレーイタリアンにしろ、食べた時のインパクトはどっちが先なのだろうか。ほかにもカレー味のから揚げは新潟市の定番中の定番らしい。

それにしても新潟市のカレー愛はハンバない。もはや日本のインドと言っても過言ではない。ちなみに新潟市に住むインド人は49人、東京は5042人。インド人がいっぱいいるわけではない。

取材班は新潟の家庭に関する興味深い2つのデータを見つけた。

新潟市は共働き世帯数が市町村別で全国2位(総務省調べ)。

新潟県は離婚率が都道府県別で最下位(47位、厚生労働省調べ)

というのだ。

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