お金がない人こそ結婚するべき合理的な理由 個人の自由だが、誤解の多い結婚のデメリット

拡大
縮小
結婚には経済的なメリットがある(写真:花咲かずなり/PIXTA)

非婚化が社会問題になっています。50歳時点の未婚率は、1970年には男性1.7%、女性3.3%だったのが、2020年には男性28.3%、女性17.8%に達しています。

急激な非婚化は、結婚のメリットが小さくなったか、デメリットが大きくなったか、両方を意味します。ただ、SNSやネット掲示板などで流布している結婚のメリット・デメリットには、誤解や勘違いが多い印象です。

今回は、結婚に関する誤解のうち、昨今の非婚化に直結しているものを2つ紹介し、さらに非婚化によって深刻になっている少子化・孤独の対策について検討しましょう。

お金がないから結婚できない?

結婚に関する誤解の1つ目は、「結婚するとお金がかかる」という意見です。非正規労働者など低収入の独身者から、「お金がなくて、一人で暮らすのが精一杯。結婚なんてとてもできない」という声をよく聞きます。

お隣の中国では、男性が住居を購入して準備万端に整えてから結婚する習わしです。結婚式には、数百人を招待します。韓国では、「ソウル大学に入学、サムスンに入社」という唯一無二のエリートコースに乗るために小学生の頃から毎日学習塾をはしごし、教育費に月20万円以上かけている世帯もあります。

このように、結婚および結婚後の生活にべらぼうなコストがかかる中国・韓国の独身者が、「お金がないから結婚できない」と嘆くのは、よく理解できます。

では、日本ではどうでしょうか。

次ページ支出を抑えることは可能
関連記事
トピックボードAD
ライフの人気記事
トレンドライブラリーAD
連載一覧
連載一覧はこちら
人気の動画
【田内学×後藤達也】新興国化する日本、プロの「新NISA」観
【田内学×後藤達也】新興国化する日本、プロの「新NISA」観
【田内学×後藤達也】激論!日本を底上げする「金融教育」とは
【田内学×後藤達也】激論!日本を底上げする「金融教育」とは
TSUTAYAも大量閉店、CCCに起きている地殻変動
TSUTAYAも大量閉店、CCCに起きている地殻変動
【田内学×後藤達也】株高の今「怪しい経済情報」ここに注意
【田内学×後藤達也】株高の今「怪しい経済情報」ここに注意
アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
  • シェア
会員記事アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
トレンドウォッチAD
東洋経済education×ICT