「読書会」という"異種格闘技"が有益なワケ

あなたのキャリアの突破口になる

人材の採用にも読書会は役立ちます。会社説明会のとき、業界の未来を語ってもらう読書会を開催すれば、会社の理念を理解してもらえるし、参加者同士が仲良くなって、この会社で一緒に働きたいね、ということにもなります。

不動産会社なら、街づくりのための住民の読書会もいいと思います。単に住宅を売るのではなく、一緒に街を作り上げる。コミュニティ型の社会を形成するときの入口になります。それぞれの意見を聞きながら、よりよいものを生み出す、知性の相乗効果を生む場だと思います。

参加する目的は、それぞれでいい

――ただ、読書会に参加しようとすると、本を読んで自分の意見を言わなくてはならないので、なかなか踏み出せません。

神田昌典(かんだ・まさのり)
経営コンサルタント、作家。上智大学外国語学部卒。ペンシルバニア大学ウォートン校でMBA取得。1998年に経営コンサルタントとして独立。近著に『バカになるほど、本を読め!』(PHP研究所)、『ストーリー思考「フューチャーマッピング」で隠れた才能が目覚める』(ダイヤモンド社)、『挑戦する会社』(フォレスト出版)ほか。

普通の読書会は本を読んでから参加しますが、われわれが開いている「Read For Action」の読書会は、本を持ってくるだけでいいという方法を採っています。読書をサポートするファシリテーターがいて、みんなで1時間ぐらいかけて読むのです。

読む前には各自が目的を設定します。「明日の会議で気の利いた発言がしたい」「自分の将来を考えたい」など、それぞれの目的に合わせた読み方で読んでいきます。読み終わると、自分はこういう読み方をして、こういう知識を得たということを発表します。

そして、みんなで話し合い、何ができるかを考えます。すると、「街づくりに生かせないか」「それなら私は主婦の立場からこうしたい」といった意見が出てきます。さまざまな背景を持つ人が集まっていて、人によって視点が違いますから、短時間のうちに、いろいろな角度から抽出された情報を一気に理解することができるのです。さらに、家に帰ってひとりで読むときも、ベースができているので非常に速く読むことができます。

――読書会のファシリテーターを養成する講座があるそうですね。

講習では、読書会のベースとなる読書法を学びます。わかりやすく言うと、目的を設定し、目的に沿った大まかな概念をつかみ、さらに細かな部分を入手していく、という読み方です。

相乗効果を得るために、ゲーム性を取り入れた方法もいくつかあります。「ワードジャングル」は、気になる言葉をみんなで付箋紙に書いてテーブルに張り、そこから自分が引いた言葉について、本から読み取ったことを話し合います。子どもたちも楽しめる読み方です。

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