塾なしで「開成合格」何ともスゴい"家族の教え" 「習いごとは絶対に直前まで続けたほうがいい」

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「自分らしい中学受験」で最難関校・開成中学校に合格したぎん太くん。一風変わった、ぎん太家の勉強方法を紹介します(画像:©ぎん太/講談社)
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年々熾烈になる中学受験は、小学3年生の2月から準備するのが今や一般的。小学生にとって受験勉強に充てる3年間は、小学校生活の半分を費やす程の期間だ。どうせやるならば、スポーツや習いごとと同じように少しでも「楽しく」「自分らしく」中学受験勉強ができたら──。そう思うのは、子どもだけではなく、伴走する親も同じだろう。
現役開成高校生で、『偏差値40台から開成合格! 自ら学ぶ子に育つ おうち遊び勉強法』を上梓したぎん太くんは、習いごとと並行しながら、おうち学習と受験前3カ月の通塾だけで最難関校・開成中学校に合格した、まさに「自分らしい中学受験」の体現者。ぎん太くんとお母さんにお話を聞いた。

塾なしで開成合格は「天才だから?」

塾に行かずに開成合格と聞くと、「天才だからでしょ?」と思うかもしれない。

しかし、ぎん太くんが小学3年生で最初に受けた模試の偏差値は40台。本人やお母さん曰(いわ)く「賢さ控えめ」の幼少期だったそうだ。

ぎん太家の勉強方法は、一風変わっている。勉強方法というよりも、日常生活と勉強の境目がよくわからない。家族団らんの時間やお風呂の時間が、知らず知らずに勉強の時間になっているのだ。

「夫が武道をやっていたこともあり、ぎん太を格闘家にしたかったんです。4歳から空手を始めて、毎日運動していたので、とにかくスポーツを頑張る子になるだろうと勝手に思っていました。

私自身も学生時代は体育会系で部活に打ち込み、勉強は好きではなかったし、夫(の学生時代)は朝練をして授業中に寝て、午後は部活をやって帰って寝るだけの生活。

ぎん太も将来、スポーツに打ち込んで勉強する暇がないなら、なるべく勉強しなくても授業についていけるようにしなくてはと、小さい頃から考えていた」(お母さん)

その結果、予想以上に勉強が好きな子になったという。

なるべく勉強しなくて済むようにお母さんが考えたのは、「勉強する時間をどうやったら極限まで減らせるか」ということ。

「自分の体験から、授業で習ったときに『聞いたことあるな』とか『知ってる』『得意かも』と思うと苦手意識もなく、どんどん楽しく覚えていける。そのためには、これから習うことを薄く広く知っておいたほうがいいだろう」という方針から、日常生活に学びがどんどん入り込んできた。

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