日本製鉄とJFE、図表でわかる「稼ぐ力」の違い 2020年3月期の大赤字転落から急回復を遂げた

✎ 1 ✎ 2 ✎ 3
拡大
縮小

国内高炉大手の日本製鉄とJFEホールディングスが大赤字に転落したのは2020年3月期。そこから急回復を遂げた要因は2つあった。

第1が、コスト構造の改善。2020年3月期に実施した減損によって減価償却費などが下がった。さらに両社とも国内の過剰な生産能力の削減に踏み出したことで中期での固定費軽減の道を拓いた。

第2が、値上げ力のアップ。生産能力削減を決断したことで稼働率維持のために安値販売から足を洗うことができた。結果、「ひも付き」と呼ばれる国内大手顧客に対する価格交渉で値上げを勝ち取れるようになった。

両社ともに大赤字を脱したが、収益力の差は大きい。

次ページ「稼ぐ力」が4倍近い差
関連記事
トピックボードAD
ビジネスの人気記事
トレンドライブラリーAD
連載一覧
連載一覧はこちら
人気の動画
【田内学×後藤達也】新興国化する日本、プロの「新NISA」観
【田内学×後藤達也】新興国化する日本、プロの「新NISA」観
【田内学×後藤達也】激論!日本を底上げする「金融教育」とは
【田内学×後藤達也】激論!日本を底上げする「金融教育」とは
TSUTAYAも大量閉店、CCCに起きている地殻変動
TSUTAYAも大量閉店、CCCに起きている地殻変動
【田内学×後藤達也】株高の今「怪しい経済情報」ここに注意
【田内学×後藤達也】株高の今「怪しい経済情報」ここに注意
アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
  • シェア
会員記事アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
トレンドウォッチAD
東洋経済education×ICT