JR北海道の新駅「ロイズタウン」開業後の実態は? 地元チョコ企業の名を冠し観光客誘致狙うが…

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雪が舞うロイズタウン駅。チョコレートの工場を彷彿とさせる外観だ(筆者撮影)

2022年3月、北海道の鉄道が注目を集めた。ダイヤ改正と同時に、JR北海道の在来線としては函館本線の流山温泉駅(同年3月廃止)以来約20年ぶりとなる新駅、「ロイズタウン駅」が開業したのだ。

チョコレート製品を中心に展開する地元企業「ロイズコンフェクト」のブランド名を冠した駅名であり、駅舎は同社のコーポレートカラーである青を中心に使用し、工場をイメージした瀟洒な外観となっている。

筆者が大のチョコレート好きなこともあり、実際に訪れてみることにした。

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チョコレートのような駅

北海道最大のターミナル札幌から、札沼線(学園都市線)に乗って約40分。ロイズタウン駅に到着した。札幌市内は晴れていたのに、石狩川を渡ってから急に視界が悪くなり、ホームに降り立っても軽くふぶいている状態である。

当駅は立地する当別町とロイズコンフェクトによる請願駅として設置され、駅舎の維持管理業務はJR北海道が担う。駅舎デザインは3者で調整しながら設計し、当別町ビトエにある「ロイズタウン工場」の特徴的なカラーリングとガラスをふんだんに使用した外観デザインに近づける配慮をしつつ、駅舎としての機能を損なわないよう作り上げた。

1面1線の単式ホームの中ほどに、出入り口へ続く自動ドアがある。自動改札機と自動券売機が1機ずつ設置されており、Kitacaをはじめとする交通系ICカードは改札で使用できるが、駅構内でチャージすることはできない。

改札口付近には『鉄道クイズラリー「駅長からの挑戦状」』と題したクイズ企画の大きな看板が立っている。これは1月31日で終了したが、ロイズタウン工場と協力した企画だった。

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