40代の苦しみは、老後の幸福につながる 「お金と仕事」2大苦悩から解放される方法

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(写真:xiangtao / Imasia)
「世界の国民幸福度」で日本は43位――。なぜ日本人は幸福を実感していないのか?前回記事では、人が幸せになるには、いくつもの要因があることがわかった。
 それらの幸福要因の中でも、多くの人が重要視するのが「お金」だ。「お金」の存在は、幸せか否かを判断する際に必ず指標の1つとして語られる。
 お金持ちにさえなれば、人は手放しに幸せになれるのか? 慶應大学大学院の前野隆司教授に解説してもらった。
※ 前回記事:『日本人が幸せを感じるための「4つのヒント」』はこちら

年収900万円以上は、収入と幸福度は比例しない

人の幸福を語る上で避けて通れないのが、お金の問題です。では、お金があれば「幸せ」を買うことができるのでしょうか? 今回は、この点を探ってみましょう。

『「幸せ」について知っておきたい5つのこと』(KADOKAWA)の中でも触れられていますが、米プリンストン大学の研究者が発表したところによると、所得が増えるにしたがって「生活の満足度」も同時に高まる一方で、年収7万5000ドルに達すると、「幸福度」の向上は頭打ちになるとのことでした。

45万人のアメリカ人に対して調査を行った結果ですが、実に興味深いデータだと思います。大金持ちになればなるほど人生の満足度は上がっていきますが、その人生が楽しみに満ち溢れているかどうかは、別の次元の話になるというのです。

この研究結果を見ることで、まずは年収7万5000ドルを目指そうと思う人もいるのではないでしょうか。ただし、7万5000ドルというのは、現在の為替レートで計算すると日本円で約900万円に相当します。実際問題として、今の日本でこの額の年収を得るのはそう簡単ではないはずです。

だからといって、ここで悲観的になる必要はまったくありません。幸せについてお金の果たす役割が大きいことは否定しませんが、前回の記事で「4つの因子」について述べたように、幸せをもたらす要因には他にも様々なものがあるからです。

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