最新!売れている「ビジネス・経済書」200冊 NHK「仕事の流儀」の"売る力"は凄かった

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(写真:Taka/Imasia)

1週間(前週の日曜日から土曜日)を通じて、アマゾンの「ビジネス・経済」ジャンルでもっとも売れた本は何か。東洋経済オンラインでは毎週、トップ200冊のランキングを掲載していく。今売れているビジネス書、経済書を確認するために活用して欲しい。

ピケティブームは沈静化?

Amazonビジネス・経済ジャンルの週間ランキング堂々のトップは、「わたしはコンシェルジュ」(講談社)だった。

2月に入って、長くトップを快走していたのはトマ・ピケティの「21世紀の資本」(みすず書房)。税抜き5500円という高額な本であるにも関わらず、13万部ものベストセラーになっている。ピケティ関連本は11位には「【図解】ピケティ入門 たった21枚の図で『21世紀の資本』は読める!」(あさ出版)、29位には「トマ・ピケティの新・資本論」(日経BP社)などが顔を見せている。

著者本人の来日もあったことで、ピケティがテレビや雑誌などで取り上げられることも多くなった。今は、多くの経済系メディアが、ピケティブームに踊っているところだ。

そこに、先週、ズバッと食いこんでジャンルトップに躍り出たのが、講談社文庫の「わたしはコンシェルジュ」ある。著者の阿部佳さんは、グランドハイアット東京のコンシェルジュ。同氏を特集したNHKの「プロフェッショナル仕事の流儀」が放送されたのは2月16日のこと。この放送を契機に2010年発売の旧作であるにも関わらず、売れまくった。テレビ番組が書籍販売に与える影響の大きさを見せつけた一週間だった。

ではピケティブームは沈静化したのかといえば、そうではない。2月23日時点ではピケティの「21世紀の資本」が首位に返り咲いている。主要各社からは、これからさまざまな種類の解説本が出てくるようだ。出版界におけるピケティブームは、なお続きそうである。

またベスト10を見る限り、いわゆる"翻訳物"が目立っているのも特徴といえる。とくに、9位「ゼロ・トゥ・ワン」の著者であるピーター・ティールは2月下旬に事実上、はじめての来日を果たしたため、スタートアップ界隈では話題になっている。週明け以降、テレビへの露出も増えており、順位をさらに引き上げるかもしれない。

■Amazon ビジネス・経済書ベスト10(2月15~21日)■ 

1位 わたしはコンシェルジュ (阿部 佳)
2位 21世紀の資本(トマ・ピケティ)
3位 最速でお金持ちになる絶対法則(紺野 健太郎)
4位 世界が日本経済をうらやむ日(浜田宏一)
5位 なぜ、この人と話をすると楽になるのか(吉田尚記)
6位 外資系投資銀行のエクセル仕事術 (熊野 整)
7位 0ベース思考(スティーヴン・レヴィット)
8位 エッセンシャル思考 (グレッグ・マキューン)
9位 ゼロ・トゥ・ワン (ピーター・ティール)
10位 速さは全てを解決する---『ゼロ秒思考』の仕事術(赤羽 雄二)
 

 

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