科研製薬、「爪の水虫薬」がロケットスタート

通期の利益計画は第3四半期でほぼ達成

爪の水虫薬が科研製薬の次なる柱に?(写真:Valua Vitaly / Imasia)

2月6日の株価は一時ストップ高となり、同日の東証1部の値上がり率2位――。理化学研究所にルーツを持つ製薬業界の中堅、科研製薬が突如スポットライトを浴びた。株式市場で材料視されたのは前日に発表された2014年度第3四半期(4~12月)の好決算だった。

増収はもちろんのこと、目を引くのは利益面の好調さだ。会社計画の通期営業利益は前期比約6%増の168億円だが、第3四半期累計の営業利益は166億円(前年同期比約4割増)と、通期計画にほぼ到達した。会社側は利益計画を据え置いたものの、他社からの大型製品のライセンス導入などの特殊なコスト増加がなければ、計画を超過して着地する公算が大きい。

 発売4カ月で”ピーク予測”を超過

主力の関節機能改善剤「アルツ」が薬価引き下げの影響で後退する中、ポジティブサプライズとして受け止められたのが、爪白癬治療薬の新製品「クレナフィン」の好調な売れ行きだ。爪白癬とは、水虫の原因菌が足や手の爪に感染して起こる「爪の水虫」のこと。潜在的な患者数は国内1100万人とされ、そのうち800万人が足の水虫にも罹患しているとされる。

2014年9月から国内で発売したこのクレナフィンは、同年12月までの累計売上高が40億円を突破。薬価算定時に科研製薬が提出した市場規模予測では、ピーク時は7年後で、販売金額を35億円と見積もっている。それを発売からたった4カ月でクリアしたわけだ。

クレナフィンは国内だけではなく、海外からも収益をもたらしている。導出先であるカナダの製薬大手・バリアント社では、「Jublia(ジュブリア)」という製品名で米国とカナダで昨年7月から販売。科研製薬は金額を開示していないが、日本国内の売り上げに加えて、バリアント社への製剤供給の対価と、利益に直結する売り上げ連動のロイヤルティ収入が大きく伸びているとみられる。

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