保育所の抜本改革こそ、待機児童解消策の原点だ

保育所の抜本改革こそ、待機児童解消策の原点だ

民主党のある国会議員がふと本音をもらした。「菅(直人)総理は、幼保一体化にこだわりすぎた。自民党ができなかった幼保一体化を何とか実現し、自民党支持の関連団体をたたきたかったのだろう。でも、こんな形だけの幼保一体化では、とても待機児童解消策、少子化対策になるとは思えない。厚生労働省にいいようにやられてしまった」。

政府は1月24日、昨年から議論してきた幼稚園と保育所の一体化に向けた最終案を公表した。2013年度以降、幼稚園と保育所の両方の機能を持つ「こども園」を創設し、既存の幼稚園や保育所からの移行を促すというもので、今通常国会に関連法案を提出する。

この政府最終案の評判がすこぶる悪い。政府は当初、13年度から10年間かけて、すべての幼稚園、保育所を廃止し、こども園に一本化する案を示していた。ところが、幼稚園関連団体などからの反発を受け、軌道修正。幼稚園、保育所とも存続を認めることになったのだ。

いわゆる待機児童は、0~2歳に8割が集中する。待機児童を減らすには、3~5歳児が中心の幼稚園をこども園に転換させ、0~2歳児保育の場を増やす必要がある。ところが、政府の最終案では、補助金などで幼稚園からこども園への移行を促すものの、強制はしない。移行したとしても、0~2歳児保育も義務付けない。これでは本当に待機児童を減らせるのか、大いに疑問だ。

内部留保1兆円の社福

全国に約2万3000カ所ある認可保育所に入れない待機児童は、都市部を中心に3年連続で増加し、10年4月現在で約2万6000人いる。一方、全国で1万3000カ所強ある幼稚園は定員割れや閉園が相次いでいる。それなら両方を一体化し、定員割れの幼稚園に保育所機能も持たせよう──。

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