一流の人は、ハードワークでも心が折れない

心の筋肉を鍛えるための方法とは?

折れない強い心に鍛え上げたい!(写真:Sergey Nivens / Imasia)
逆境や困難、強いストレスに直面したとき、竹のようにしなる弾力性、適応力、そしてネガティブ感情を断ち切って次に向かう回復力──。そんな心の筋力「レジリエンス」強化の実践本が人気を得ている。『なぜ、一流の人はハードワークでも心が疲れないのか?』(SBクリエイティブ)を書いた久世浩司氏に話を聞いた。

──欧米では30年以上前から研究されているそうですが、日本で認知が進んだのは最近のことです。

忍耐や我慢強さを美徳とする日本人の武士道精神で間に合っていたからでしょうね。逆境や困難を乗り越える力を、日本では精神論や根性論で片付けてしまって、心理学という科学には昇華させてこなかった。

この本はまじめな頑張り屋に読んでほしいと思って書きました。実際ビジネスパーソン以外でも、介護士や教師、接客業などストレスの多い職業の方が読んでくれています。

実は最近の日本の、ハードに働くことを時代遅れとする風潮に違和感を感じていました。海外から眺めていると、どこの国でも成功している人や企業にはやっぱりハードワーカーが多い。だらだら長時間働くだけのロングワーカーじゃなく、働くことと生活を楽しむことのメリハリのあるハードワーカーです。懸命に働くハードワーカーがリスペクトされにくくなってる日本を見ていて、このままでは人も企業も国も弱ってしまうぞと危惧していました。

ネガティブ感情をどう絶つか

──そのレジリエンスを鍛える法の第一が、ネガティブ感情の連鎖をその日のうちに断ち切る、ですね。

実はこの第一歩でつまずく人が多いんです。惰性で何もしない人も多い。一晩寝たら気分一新、とよく言いますが、ネガティブな思考・感情には強力な粘着性があるんですよ。睡眠は確かに重要だけど、根本的な心の疲れは解消されない。いい睡眠とは別の習慣を取り入れないと、粘着質なネガティブ感情はなかなか離れてくれません。

その悪循環から脱出する方法として挙げたいのが、疲労感、悲しみ、憂鬱感、恐れ、嫉妬、羨望などの「感情のラベリング」です。モヤッとした自分の感情にあえて名前をつけることでより“見える化"していくと、対処すべき対象がハッキリします。体調不良の原因を、胃腸とか、心因性のストレスとか医者から聞けば、それだけで半分解決したようなもの。同様に、今自分が消耗している理由には、まず嫉妬があり、次に怒りがあり、不安につながって、その結果憂鬱感が増大している、とラベリングしていくことで、モヤモヤな気分を頭で理解できる。一歩身を引いて感情の整理をするのです。その中で最もしつこくこびりついていた感情にどう対処するか考えればいい。

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