2015年の日本株の勝ち方を教えよう 「今年は日本株の独歩高」説は本当か

拡大
縮小

ただし、よく考えて見ると「受け渡しベース」で見れば、すでに2015年のスタートは2014年末に切られていた。

その「実質的な1年の縮図」であった同12月26日の日経平均は、10円21銭高。賑わった主な業種は、建設、不動産、電力、機械だった。つまり、「2015年は内需中心の揉みあい」が実質スタート日の「相場の神様のご託宣」だ。電力株が意外に映る。

未年はやっぱり辛抱?2015年日本株独歩高説の真実

実は、「2015年は日経平均の独歩高になる」というマーケットの声もある。どんな根拠でこういった予想が出てくるのだろうか。簡単に言えば、以下のようになる。

ダウは2014年2月3日の安値1万5372ドルから史上最高値1万8053ドルまで17%以上の上昇となったが、日経平均は1年を通して、ドルベースでは140ドル台中心の揉みあいで、年足ではマイナスだったのだ。

2015年にはこの修正高が起こるというのだ。アメリカ株にも高値警戒感(過去10年の平均PER15.4倍に対して現在は約16倍)が出ている現在、世界で安心して買えるのは、日本株しかないと言うのだ。

筆者は「ダウの呪い」のアノマリーは別にしても、「PERの縛り」を無視する独歩高はあり得ないと思っている。

ファンドが解約され、日本株から撤退する時には為替は重要である。だが、運用期間中はベンチマーク対応で相場を評価し、通常円ベースだ。もちろんダウのPERが17倍になれば、大納会の日経平均EPS(1株利益)1093円41銭で1万8590円、2015年度の最終利益が5%の増益と仮定すれば、1万9517円となるので、決して上がらないとは思っていないが・・。

次ページ外国人投資家は、日本株を万遍なく買ってくれない
関連記事
トピックボードAD
マーケットの人気記事
トレンドライブラリーAD
連載一覧
連載一覧はこちら
人気の動画
【田内学×後藤達也】新興国化する日本、プロの「新NISA」観
【田内学×後藤達也】新興国化する日本、プロの「新NISA」観
【田内学×後藤達也】激論!日本を底上げする「金融教育」とは
【田内学×後藤達也】激論!日本を底上げする「金融教育」とは
TSUTAYAも大量閉店、CCCに起きている地殻変動
TSUTAYAも大量閉店、CCCに起きている地殻変動
【田内学×後藤達也】株高の今「怪しい経済情報」ここに注意
【田内学×後藤達也】株高の今「怪しい経済情報」ここに注意
アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
  • シェア
会員記事アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
トレンドウォッチAD
東洋経済education×ICT