進化する自動改札機、世界初の遅延証明も! 小田急が先行、「IC革命」が静かに進行中

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日本信号と小田急電鉄が共同で開発した、遅延証明書自動発行機能付きの自動改札機。世界初の先進的な取り組みだ 

小田急では「遅延証明書自動発行」改札機が登場!

大都市圏のJR、大手私鉄、地下鉄の駅のみならず、新幹線の各駅や地方都市圏においても、今では自動改札機が広く使われている。もはやおなじみの機械で、利用する側にもためらいはないだろう。しかし、ICカードの導入と普及を契機として、その仕組みは大きく変わりつつあり、新しい機能を付加した改札機も現れつつある。

最近の話題としては、小田急電鉄が導入した「遅延証明書自動発行機能付きIC専用自動改札機」と、沖縄都市モノレール(ゆいレール)が導入した「QR乗車券」に対応するタイプがある。

前者は、それまで列車の遅延時に手作業で発行、配布していた遅延証明書を、自動的に発行できる機能をICカード専用自動改札機につけたもの。後者は、切符に印刷されたQRコード(二次元バーコード)により、情報を読み取る方式である。

その一方で、磁気式乗車券は急速に姿を消しつつある。2014年12月15日、関東の22社局が加盟する「パスネット協議会」は、共通乗車カード「パスネット」の、全ての機械における取り扱いを2015年3月31日の終電限りで、終了することを発表した。このことが象徴的である。

磁気式プリペイドカード「パスネット」は2000年10月の発売開始。けれどもICカード「PASMO」の導入により、2008年1月には早くも発売を終了。同年3月には自動改札機における使用が終了していた。

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