進化する自動改札機、世界初の遅延証明も! 小田急が先行、「IC革命」が静かに進行中

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鉄道会社の公式サイトからダウンロードできる例も増えてはいるが、これまでの遅延証明書は一般的に、列車の遅延が発生した際、改札口の窓口で配布されていた。それゆえ下車した乗客が狭い通路に集中してしまい、しばしば混雑が発生していた。

そこで駅員の負担を軽減し、あらかじめ日付や遅延時分を印刷して用意されたが配布されずに廃棄される証明書の無駄もなくすため、新しい工夫として開発されたのが、この自動改札機なのだ。

発案は小田急電鉄サイドからで、自動改札機のメーカーである日本信号と共同で開発に当たっている。「遅延証明書を自動改札機から発行するのは、鉄道事業者では世界初の試みとなります」と日本信号では述べている。

小田急電鉄では、2014年度内に新宿駅など10駅に、遅延証明書の自動発行機能を搭載したICカード専用自動改札機を導入。15年度も整備が着々と進む予定

なお、この改札機は、2014年10月1日に成城学園前・向ヶ丘遊園・町田など8駅に設置されたのに続き、11月11日に新百合ケ丘、2015年1月中旬に新宿と、2014年度内に計10駅64台。2015年度には、小田原など9駅46台の設置が予定されている。

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