本格化?「ソーシャルショッピング」の正体 これがエニグモ「BUYMA」で稼ぐショッパーだ
ショッパーの平均年間取引額は200万円というが、プレミアムバイヤーの中には年間の取引実績が1億円に達する人も出ている。10%程度を利益として受け取ることを考えると、1000万円の実収入にもなる。
ただ、現実は甘くない。資金なしで始められるというハードルの低さはあるものの、出品してもまったく売れず撤退していく人も少なくない。
特に実績の少ない人には不利な世界だ。経験者は「手間ばかりかかってぜんぜん売れないことが多々あると思います」と言う。それでも諦めず、顧客の立場に立って、「ひとつひとつの商品に自信をもって丁寧に対応すれば少しずつ反応が返ってくる」と語るショッパーもいる。
価格設定は自由。ただ、あまり欲張って高い価格を設定すれば放置され消え去るのみ。自分の取り分を抑えて出品して実績を稼ぐのをスタート時点の戦略とするケースも多いようだ。価格を抑えた出品はバイマでも歓迎すべきことで、そういう勝負した商品はページでも目立つところに置くようにしているという。あまり高価格なものばかりが前面に並ぶとサイト自体が嫌われるリスクがあるからだ。
また、もっとも競争力のある商品の一つは限定品だ。ただ、在庫をもたずに出品すれば、売り切れてしまうリスクも高まる。そこで、自ら購入して在庫をもって出品するケースもあるという。もちろん、現地のショップとの関係が深まれば、取り置いてもらうなど融通が利くようにもなるし、商品撮影などでも店員の協力を得て魅力的な写真に仕上げているケースも多い。ここも実績が積み上がれば有利に働くようだ。
バイヤーがファッショントレンド情報を発信
バイマには新しい機能の追加も続いている。ショッパーの情報発信、認知度アップにつながる新たなツールが、ポスト機能だ。これは、世界中のパーソナルショッパーが現地で見つけたファッショントレンド情報を発信する場である。
たとえば、2014年10月にショッパー登録したばかりのMisafashoncafeさん。ブラジル在住の30代女性だが、サンパウロで開催されたメリッサ展をレポート。また、リオデジャネイロにあるショップ「FARM RIO」の紹介では店内写真もふんだんに掲載し、現地の様子が伝わる充実した内容だった。この効果もあったのか、始めて2カ月で2ケタの取引実績を上げるなど順調な滑り出しとなっている。
2014年12月25日。その年に活躍したパーソナルショッパーを讃え、「BUYMA AWARD 2014」が発表された。第1回受賞者は、各地域ごとにトップセラー賞、各カテゴリーごとでも受賞者を発表したが、北米エリアからはJUNK**MANIAさん、happyhappaさん、SAPTCHIEさんの3人が受賞した。
2007年からバイマに登録する30代女性のJUNK**MANIAさんの選考理由としては、日本未上陸のブランドも彼女が扱えば必ずといっていいほどヒットしたからとのことだった。
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