LINE、森川社長が降板を決めた事情

次期トップ・出澤剛氏はどれだけの手腕か

10月の事業戦略発表会にて。この時、森川社長の胸中には何がよぎっていたのか

LINEは12月22日、森川亮社長兼最高経営責任者(CEO)が2015年3月に退任し、最高執行責任者(COO)の出澤剛(いでざわ・たけし)氏が昇格する人事を内定したと発表した。15年3月下旬に開かれる定時株主総会後の取締役会を経て、正式に決定する。森川社長は顧問に退く。社名がNHN Japanだった2007年から、社長の座に就いていた森川社長が退任し、LINEは大きな経営の節目を迎えることになる。

今回、森川社長が退任する理由について、LINEは「任期満了による退任の意向があったため」と説明。が、一方で今年10月、森川社長は盛大に行った事業戦略発表会で、「ライフとエンターテインメントのプラットフォームの両面から、コミュニケーションをより進化させたい。皆さんの普段の生活にイノベーションを起こし、全く新しい体験をして頂きたい」と、意気盛んに語っていたことも記憶に新しい。まさに、これからという時に、唐突なタイミングで人事発表がなされたことは、驚きをもって迎えられた。

しかし、出澤氏は4月以降、代表権を持ち、森川社長と並び立つ〝2頭体制"となっていた。そのため、そう遠くない時点でのバトンタッチを視野に入れてのものとの見方もあった。実際、IT業界関係者の間では、10月以降、森川社長の退任が半ば現実味を伴って、囁かれていた。

ブログで自らの心境を吐露

森川社長は、LINEが代表交代のリリースを出した22日、「代表取締役社長を退任させていただくことになりました」とのタイトルで、自身の「LINE株式会社 森川社長ブログ」を更新。従前の観測を裏付けるように、「今年4月から出澤COOも代表取締役として選任し移行する体制を整えた」「事業も成長軌道に乗っていて安心してバトンタッチが出来るタイミング」と、退任への思いが書かれている。また、森川社長は退任後の身の振り方について、「アントレプレナーやスタートアップ企業の支援、育成事業や新規事業にさらに積極的に携わっていきたい」と綴っている。

新社長に就任する出澤氏は、旧ライブドア出身で、同社がLINEの前身のNHN Japanに買収されるまで社長を務めた。LINEでは2014年1月にCOOに就任。それから間もない4月には、代表権を得て、事業全般の陣頭指揮を執ってきた。出澤氏が無料通話・メッセンジャーアプリのLINEをはじめとする事業の拡大を進める一方、森川氏は経営面と対外的なコミュニケーションの窓口を担うという役割分担だった。

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