ママ友の視線が痛い!高学歴妻の悲鳴 過去の学歴で、親子ともども評価されるつらさ

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そんな関係をキープするのもまた、ママ友界における修業だと思って、「人として成長できるわ~」と自分で自分を褒めておけばいいのです。ちょっと難度の高いワザではありますが!

「ありのまま」を話せる友人はきっと見つかる

自分の持ち物が子どもに影響するのは、嫌なことも多いかもしれませんが、でもそれは、あなた自身がこれまで生きてきて、得てきたものでもあります。○○ちゃんママの世界だけでいけば、東大卒という目立つ経歴は「言わないでおく」という選択肢も大いにありですが、ママ友から本物の友人になる予感がする人が現れたときは、きっと普段は隠しておきたい学歴や経歴も自ら話すのではないでしょうか。あなたの人となりを知ってもらうときに必要な情報であることも、多いでしょうから。

あなたもその人の人生ストーリーを知りたくなるだろうし、尊敬もするでしょう。逆に言うと、子どものことではなく、あなた自身のことを話したくなるような人と出会ったときが、あなたの言う「本音で話せる」友人ができるときなのだと思います。

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そのときはきっと、「東大卒」もあなたの人生ストーリー、人となりの中に吸収されて、本物のあなたのブランドになっていくのでしょう。今、気持ちがすり減るくらいの関係しか見いだせないとしたら、まだいい出会いがないだけなのかも。

私の経験だけで言えば、そういう人、きっと現れます! 子ども同士の関係が疎遠になっても、ずっと続いていく大人の友情は、ママ友の出会いの中にこそある、という気さえします。ママ友って、大人になって初めてというくらい、本当にバリエーション豊かなネットワークですもの。

浅くて広いネットワークを維持しつつ、本物の友人を持つという二段構えが、いちばん、理想的でしょうね。つまり、ママ友から「本音で語り合える友人」になる人はいるけれど、「本音で語り合えるママ友」ってのは無理がある、ということです。そのあたりを分けて考えたら、きっと人間関係が整理できて、気持ちが楽になるのではないかと思うし、子どもに被害がないかぎりは流しておくこともできるのではと思いますよ。

まったくの余談になりますが、私の父は東大卒でして。もしかしたら、子ども時代に「東大卒の子どもなのに」と思われていたのかもしれない(笑)。そう言われるのもうなずけるフツーぶりでした。でも、心のどこかで、「父の子どもなのだから、私もそんなにアホではないはず!」と、実態レスな自信を持てたのも事実です。DNAの力で自信を持つなんて、まさにステレオタイプそのものですね(笑)。

そして、親の持ち物は親の持ち物でしかなく、自分は自分の力で勝負するしかないということに、割と早くから気づくこともできました。もしかすると、お子さんにとっても、「ボクができないはずないじゃん」という根拠や誇りになっているかもしれませんし、もう「自分の持ち物」を探し始めているかもしれませんよ。案外、ママ友にこの情報が漏れているのは、お子さんがお友達に自慢したってことも?(笑)。

お子さんにとっては、自慢のパパとママなんだと思います。「すっごーい」とママ友に言われることくらい、涼しく笑っておきましょうよ。

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堂薗 稚子 ACT3代表取締役

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どうぞの わかこ / Wakako Dozono

1969年生まれ。1992年上智大学文学部卒業後、リクルート入社。営業として多くの企業を担当し、数々の営業表彰を受ける。管理職として、多様な雇用形態の組織の立ち上げやマネジメント、『リクルートブック』『就職ジャーナル』副編集長などを経験。2004年第1子出産。2007年当時組織で最年少、女性唯一のカンパニーオフィサーに任用され、事業責任者、「リクナビ派遣」編集長を務める。2010年に第2子出産後はダイバーシティ推進マネジャーとして、社内外女性のメンターを務めつつ、ワーキングマザーで構成された営業組織の立ち上げ、マネジメントを担当し、彼女たちの活躍を現場で強く推進した。経営とともに真の女性活躍を推進したいという思いを強くし、2013年退職。株式会社ACT3設立、代表取締役。女性活躍をテーマに、講演や執筆、企業向けにコンサルティングなどを行っている。2013年2月、リクルート在籍時に東洋経済オンライン「ワーキングマザーサバイバル」連載に登場。FBのいいね!数が6000を超えるなど、話題となった。

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