ソニー、年末商戦でミラーレス追加投入 一眼レフ陣営引き離し
[東京 20日 ロイター] - ソニー<6758.T>は20日、年末商戦でミラーレス一眼デジタルカメラの新商品を追加すると発表した。キヤノン<7751.T>とニコン<7731.T>の「一眼レフ2強」が苦戦する中、一眼レフ並みの解像度を持つミラーレスの追加商品の投入で、好調を持続する構え。
デジカメ市場は縮小しているが、ソニーは2014年度のカメラ販売計画を上方修正している。
同日発表したのは、35ミリフルサイズのCMOSイメージセンサーを搭載したミラーレス「α(アルファ)7」シリーズ4機種目で、手振れ補正を強化した「アルファ7II」。12月5日から国内で先行発売する。価格は19万円前後。海外でも順次発売していく。
ソニーの今期のデジカメ販売計画は840万台。コンパクトカメラの機種を絞り込んでいるため前年同期の1150万台から減少するが、10月31日の決算発表では、ミラーレスの貢献により期初計画の800万台から上方修正した。レンズ交換式カメラ全体の4―9月期の販売台数は前年比で増加、通期も販売増の計画という。
キヤノンとニコンは2年連続でレンズ交換式カメラの販売が減少する見通し。2社とも一眼レフカメラの販売低迷を受けて、直近の決算発表で下方修正に追い込まれたが、ミラーレスがけん引するソニーのレンズ交換式カメラの販売は伸びている。
ソニーでレンズ交換式カメラを統括する田中健二ビジネスユニット長は「特に欧州で、一眼レフがすごい勢いで縮んでいるが、ミラーレスの伸びが目立っている」と指摘し、重たい一眼レフよりも、小型軽量のミラーレスに一段の拡大余地があると強調した。
カメラ映像機器工業会(CIPA)の統計によると、2014年1ー9月期のレンズ交換式カメラ全体の出荷台数は前年比17.7%減の1008万台。業界全体では一眼レフカメラの減少をミラーレスでカバーしきれていないが、ソニーは一眼レフの落ち込みを上回るミラーレスの伸びがあるという。
*写真を差し替えて再送します。
(村井令二)
記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら
印刷ページの表示はログインが必要です。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら