就活「後ろ倒し」では、学生は勉強しない

「システム」を理解しなければ、就活は語れない

就活を後ろ倒ししても、学生の負担を減らすことはできません(写真:引地 信彦)
就活「後ろ倒し」で何が起きるのか、それにどう対処するべきなのか。学生・企業双方の立場から、就活「2016年問題」を徹底的に解説します。
学生:(第2回第3回を読んで)企業も学生も、今回の「就活後ろ倒し」の被害者なんですね……。やっぱり、就活後ろ倒しなんて、しないほうがよかったんじゃないですか?
曽和:うん、僕もそう思っているよ。今回の後ろ倒しは、企業・学生双方に悪影響を与える可能性が強い。だから、できるだけ早く別のシステムを構築すべきだと思う。
学生:じゃあこの連載でも、もっと強くそう言ってくれればよかったのに……。
曽和:そうしようかとも思ったんだけどね。後ろ倒しは、今年の就活においては、もう動かしがたい決定事項になってしまったから、今回の連載では、「何が起きるか」を冷静に解説することを心掛けた。今の大学3年生と今年の採用担当者に、状況を正確に理解してほしかったんだ。
学生:大きな話も必要だけど、まずは目先の現状を把握してほしいということですか?
曽和:そのとおり。それを踏まえてどう対処するか、自分なりに考えることが大切だと思う。新刊『就活「後ろ倒し」の衝撃』では、第2回で紹介した4タイプの学生と、第3回で紹介した4タイプの企業それぞれが取るべき方策を詳しく解説しているので、それも参考にしてもらえれば嬉しいけどね。
学生:確かに僕たち大学3年生にとっては、目の前の自分の就活のほうが大切です。
曽和:Twitterなどのコメントでは、「やっぱり後ろ倒しはダメ」とか、「そもそも新卒一括採用が悪い」とか、さまざまな意見が見られた。この連載を読んでそういった議論が起こるのは、筆者としてとてもうれしいよ。ただ、きみが言うとおり、今の大学3年生と今年の採用担当者は、目の前の状況に対処しなければならないからね。
学生:それはそうかもしれませんけど……でも、やっぱり納得できませんよ。そもそも、なんで損するステークホルダーが圧倒的に多いのに、「後ろ倒し」なんてしちゃったんですか?
曽和:当然、そういう疑問が起きるよね。じゃあ今回は、就活後ろ倒しの目的と、その目的が達成されるかどうかを見ていこう。

 

この連載では、2016年の就職活動から適用される就活後ろ倒しの影響について、企業、学生の両サイドから考えてきました。すでにお伝えしたとおり、企業も学生も、その大多数が今回の就活後ろ倒しでマイナスの影響を受けることになりそうです。

それでは、そもそもなぜ、ほとんどのステークホルダーが迷惑を被る就活後ろ倒しが実施されることになったのでしょうか?

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