すでにiPhone6、iPhone6 Plusを手に入れ、ひととおり操作してみたという人も少なくないだろう。
使ってみた人は、今回の新生iPhoneにどのような感想を持たれただろうか。夏野剛氏は「ガックリ。いよいよアップルの成功哲学が崩壊し始めたのではないか」と切り捨てる。
夏野氏が指摘するのは、iPhone6やiPhone6 Plusには、これまでアップルがこだわってきた「2つの美学」がまったく感じられないということだ。
「いかにも既存勢力に迎合した感じ」
アップルに特徴的な美学の一つは、「徹底的にユーザーサイドに立ち、ユーザーにとって便利なものをきちんと提供しようというもの」(夏野氏)。そのためにはあらゆる困難をくぐり抜け、時には既存勢力に抗うような形でサービスを作らなければならない。夏野氏いわく、その好例がiTunesだ。
しかし、「今回のApple Payは、いかにも既存のクレジットカード会社に迎合した感じ」(夏野氏)。確かにApple Payを利用すればプラスチックカードを持ち歩く必要がなくなるが、カード利用者の信用承認過程などはそのまま残る。夏野氏は、「これではあまりに(新しく加わる)メリットが小さい」と力説する。
そしてもう一つのアップルの美学が、「端末からサービスまで連携された、一つの完成形を提供しようというもの」(夏野氏)。しかしこの点も、夏野氏に言わせれば今回のiPhone6シリーズには感じられないという。
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