「まずは起業、ダメだったら就職すればいい」 仲間づくり、メンターづくりで道は拓ける

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小林:だから「やらないで後悔する」ということが、なくなってきたんじゃないかな。「やってみてダメだったら就職すればいい」という時代になった。別にフルタイムでやる必要もないし。

塩野:日曜プログラマーだっていいわけだから。いい時代ですね。ところで今後、IVSはどういうかたちに発展していくのですか?

ローンチパッドを強化したい

小林:今後の強化ポイントはいくつかあって、ひとつはローンチパッドです。クラウドワークスの吉田浩一郎さん、freeeの佐々木大輔さん、スマートエデュケーションの池谷大吾さんなど、かつてローンチパッドで優勝した人たちがいま活躍しています。でももっとレベルを高めて、優勝者だけでなく、参加者全員が活躍するくらいにしたい。ローンチパッド出場者同士のコミュニティづくりもしていて、登壇して終わりにならないように、同窓会を開いたりしています。

それから投資先以外にも事業支援をしていこうと思っていて、その成功確度を上げれば、ローンチパッドに応募する人も増える。そういうサイクルを回していきたい。

あとは学生向けのワークショップやイベントを大学で年3回開いているので、ぜひ来てほしいですね。そこに来ると人生が変わります。いままで意識が高かった人も低かった人も、たった1日で考え方が変わるんですよ。これは主に学生向けですが、社会人が聞いても効きます。僕は40歳ですけど、僕が聞いてもすごく面白くて、「オレ、明日もがんばろう」と思える。

塩野:本当ですか。40歳でも?

小林:本当ですよ。やっぱり人間は環境が大事。いかに自分を高める場に身を置くかが非常に重要で、大学を卒業して社会人になるとそういう場がなくなってしまうんです。IVSに来れば自分の将来目指す場所や仲間が見つかります。ぜひ来ていただければと思います。

(構成:長山清子、撮影:今井康一)

塩野 誠 経営共創基盤(IGPI)共同経営者/マネージングディレクター JBIC IG Partners 代表取締役 CIO

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しおの まこと / Makoto Shiono

国内外の企業への戦略コンサルティング、M&Aアドバイザリー業務に従事。各国でのデジタルテクノロジーと政府の動向について調査し、欧州、ロシアで企業投資を行う。著書に『デジタルテクノロジーと国際政治の力学』(NewsPicksパブリッシング)、『世界で活躍する人は、どんな戦略思考をしているのか?』(KADOKAWA)等、多数。

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