40~50代こそ、ベンチャー成功の適齢期

【特別鼎談】起業を盛り上げるためのカギとは?

「いいVC、悪いVCとは?」「元気な起業家は増えているのか?」「国の起業家支援、どうすればいい?」――。こうした数々のテーマについて語り合った。
お招きしたのは独立系VCとして発展を続けているグロービス・キャピタル・パートナーズのマネージング・パートナーを務める仮屋薗総一氏、セールスフォース・ドットコムのコーポレートディベロップメントシニアディレクターとして日本での投資を推進する倉林陽氏。後編では、主に「大企業とスタートアップの関係」「政府に取り組んでほしいこと」について話し合った。

前編はこちら

倉林:前回は一度失敗した起業家でも再スタートを切るべきだという話になりましたが、アメリカではベンチャー経営者としては失敗した創業者が、プロの経営者に経営の権限を委譲することもあります。まだ日本では代わりに経営をやってくれる人が少ないけれど、こういうサイクルが回ると、この仕事もやりやすくなるでしょうね。

たとえば大企業にいらしたベテランで、いいテクノロジーを持っているけれど、「ベンチャー経営は初心者です」という方が、ベンチャー経営のプロと2人でチームを組むようなことができたら面白いと思いますよ。

アメリカのベンチャーは40~50代が中心

伊佐山:それは日本のベンチャー業界を盛り上げるためのキーになる考えですよ。ベンチャーというと若い人を応援するものだというイメージが強いけれど、アメリカのベンチャーはほとんどが40代、50代ですよね。なぜなら半導体などの技術は、大企業に15年、20年いなければ身につかない。ということは、そもそもベンチャーを始められない。だからベンチャーの絶対数で言うと、圧倒的に中年の人が多い。

日本は高齢化が進んでいるし、高齢者抜きでベンチャーを考えるのはナンセンスですよ。新旧の組み合わせでおもしろいチームをつくるという意味では、ライフネット生命の出口治明さん、岩瀬大輔さんのコンビは理想的だと思います。

仮屋薗:あれはいいパターンですよね。

伊佐山:ああいうことがもっとできるといいですよね。僕は以前大和証券の役員だった人に、ポケラボという会社の監査役になってもらう機会がありました。ソーシャルゲームの会社って若者ばっかりだから、年齢的には彼らの父親より年上かな。でもその人がいると、なにかトラブルがあっても「まあまあ」と収めてくれるので、社内不和がすぐ彼のところに持ち込まれるんですよ。常識を知らない若者を注意してくれることもある。だから出口さんのように還暦過ぎの人と、これから経営者になろうとする若い人が組むというパターンは、これから日本でも増えるべきだと思います。

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