産業リサーチ(石油) セルフが台頭、過剰設備が再編促す

石油業界ではいま、生き残りをかけた激しい競争が繰り広げられている。その一つの象徴がセルフSSの台頭だ。セルフSSは安さが売りものだが、消費者に支持され販売量は従来型の2~3倍といわれる。対抗上、周辺の従来型SSが追随値下げをし、セルフがさらに対抗値下げをする、といった激戦地域も出てきた。セルフSSの登場が末端の小売り競争をさらに激化させ、淘汰を加速させることは間違いない。
 だが、より根本的な問題は業界全体の「過剰設備」だ。日本の石油需要は約400万/日。それに対して石油精製能力は約500万/日で、2割も過剰といわれてきた。業界全体の供給過剰体質が改善されないかぎり、安売り競争への誘惑は消えない。
 そうしたなかで昨年12月、出光興産が沖縄、兵庫の精油所の機能停止を発表。不足分を新日本石油への精製委託などで賄う方針を打ち出して注目を集めた。1996年に特定石油製品輸入暫定措置法(特石法)が廃止され、輸入が自由化されて以降、業界再編が進んできた。今後も地殻変動が続きそうだ。

(株)東洋経済新報社 電子メディア編集部

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