ヒットが出ない人に教えたい「リサーチの仕方」 ただ闇雲に情報を集めて満足していませんか?

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せっかく商品をつくったのに売れない……その理由は商品をつくる前のリサーチの仕方にあるかもしれません(写真:PIXTA)
せっかく一生懸命つくった商品が、思うように売れない……といった経験はないだろうか。一方で、手掛けた商品を次々とヒットさせる人もいる。その違いはどこにあるのか。電通現役戦略プランナーの阿佐見綾香氏によると、「調べ方」に2つの視点とフレームワークが必要なのだそう。
そこで、同社で新入社員研修も担当する阿佐見氏の新著『電通現役戦略プランナーのヒットをつくる「調べ方」の教科書』から、ビジネスで成果を上げる「調べ方」の秘訣を紹介する。

商品サービスの素晴らしさが伝わってこない

「もったいない……」

あるクライアントに自社の商品を紹介してもらったときに思ったことです。非常に画期的な商品であることは間違いのですが、その価値やよさを誰に届けたいのか、まったく伝わってこなかったのです。だからこそ「もったいない……」と思ってしまったのです。

現在、私は、広告代理店のマーケティング部署に所属しています。そこではクライアントの商品やサービスを売るための戦略づくりをしています。このとき、最も必要となるのが「リサーチ」のスキルです。

マーケティングに必要なリサーチとは、一言でいうと、ヒットをつくるための「調べ方」です。マーケティング活動は、このリサーチを起点にしてビジネスを伸ばすことだといっても過言ではありません。つまり、ビジネスを成功させるためのリサーチなのです。

ただ、今でこそクライアント業務の傍ら、毎年、新入社員向けにマーケティングリサーチを指導している私ですが、初めからこのリサーチが得意だったわけではありません。むしろ、入社当初は、ド文系でろくにエクセルも使ったことがなく、リサーチは大の苦手分野だったのです。

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