すかいらーく、IFRSで8年ぶり再上場の真意 想定時価総額は2800億円前後か

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すかいらーくはファミレス「ガスト」や「バーミヤン」などを展開している(撮影:尾形文繁)

ファミレスの王者が株式市場に戻ってくる――。

東京証券取引所は8月28日、すかいらーくの再上場を承認したと発表した。10月9日に東証1部または2部へ上場する。2006年9月にMBO(経営陣による自社買収)で上場廃止になって以来、8年ぶりだ。

想定発行価格1450円に発行済み株式総数1.9億株を掛け合わせると、時価総額は2800億円前後になると想定される。外食業界では、日本マクドナルドホールディングスの約3450億円には及ばないものの、スターバックス コーヒー ジャパン(約1860億円)やゼンショーホールディングス(約1450億円)を上回り、業界2位の水準につける。MBO後の再上場はトーカロ、キトー、チムニーに続く4例目で、規模は過去最大となる。

ファンド傘下で経営改革

すかいらーくは2006年に野村証券系の投資ファンドと組んでMBOを実施。2011年には米投資ファンドのベインキャピタルの傘下に入った。不採算店の閉鎖を推進するとともに、社外からさまざまなプロ経営者を登用し、経営改革を進めていた。

会社が公開した目論見書によれば、2013年12月期は売上高3324億円、営業利益225億円(国際会計基準<IFRS>)。ピークは売上高が2007年12月期に4017億円、営業利益が2002年12月期の262億円となっており、足元の業績はこれに程遠い。

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