ついに姿を消す中国産”ヨーロッパウナギ”

ニホンウナギは絶滅危惧種に指定されたばかり

「今後はどうするのか。今、われわれは大きな転換点にいると思う」。日本鰻輸入組合の森山喬司理事長は険しい表情でこう話す。かば焼きなどの輸入物として日本のスーパーや飲食店で扱われてきたヨーロッパウナギが、来年以降、店頭から姿を消すと見られているからだ。

今年6月、ニホンウナギが国際自然保護連合(IUCN)の絶滅危惧種に指定されたことが話題になったが、ヨーロッパウナギは2009年から動植物保護のため輸出入を規制するワシントン条約の対象になり、輸入する際は輸出国の証明書が必要になった。2010年にはIUCNの絶滅危惧種にも指定され、ヨーロッパでは2010年12月から自主的に輸出を取りやめている。こうした経緯から、近年は取り扱いを見合わせる店も少しずつ増えてきていた。

2015年1月には中国の在庫が底を突く

ヨーロッパウナギを使った輸入物が日本の店頭からなくなる日は近い?(写真はイメージ)

日本鰻輸入組合の集計などによると、日本が輸入するウナギは加工品も含めて約9割以上が中国産(2013年)で、その中国で養殖されるウナギの8割ほどをヨーロッパウナギが占めるとみられている。中国では、ヨーロッパが輸出規制をする前に輸入したヨーロッパウナギの稚魚を養殖し、現在でも輸出を続けている。だが森山理事長によると、中国側は昨年3月頃、こうしたウナギの”在庫”が底をつくため、「遅くとも2015年1月で出荷は終了する」と伝えてきたという。

最近、一部報道ではヨーロッパウナギの稚魚が輸入されなくなった2010年末から3~4年も養殖にかかるのはおかしいのではないかという指摘もされた。だが、水産庁では昨年の秋から中国政府に対し問い合わせを行い、中国側は「ヨーロッパが輸出を取りやめる前に仕入れた稚魚を使っている」と回答。違法性がないことを主張しているという。

日本での養殖期間は半年から長くても1年半ほどが一般的だが、養殖されているのはほとんどが別種のニホンウナギだ。静岡県にある日本養鰻漁業協同組合連合会の担当者は「日本で養殖しているウナギとは種類が違うので、3~4年という養殖年数が長いのかどうかは正直わからない」と話す。また、「日本ではハウス養殖(ビニールハウスの中で水温を管理して育てる方法)が主流。昔は屋外での養殖が多かったが、ハウスになった今は当然効率よく、早く育てられるようになった」と、日本と中国の養殖方法の違いも指摘する。

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