爆笑! 世界で通じる「描写力」(実践編)

固定概念を捨てて、ワイルドに想像せよ?!

「伝える力」に関しては、著書『自分の考えを「伝える力」の授業』(日本実業出版社)にも詳しい
 グローバルで活躍していくために本当に必要な力は何か? 学生や社会人に世界基準の考え方・伝え方を教えている狩野みき氏によると、英語より何より重要と言って過言でないのが「伝える力」、特に「描写力」だという。
 文化や習慣の異なる人々を引きつけ、相手を取り込む――。それは、「あうんの呼吸」で生きてきた多くの日本人にとって、苦手と感じる分野かもしれない。
 ところが、狩野氏の話を聞いてみると、「これならできるかも」と思えてくるから不思議だ。
 前回記事に続き、狩野氏に世界基準で通用する「描写力」について伝授してもらう。今回は実践編として、具体的にどう描写するかのヒントをつかんでほしい。
※前回記事→英語より、「おもしろ描写力」を磨きなさい!

「ありえない取り合わせ」が、意外性を生む

教え子C:学生の頃、「コンピュータをルネッサンス時代の人に描写する」というお題を授業でやったけど、あのときのAくんの答えは、すごかったわよね。

教え子A:え、俺、何言ったっけ……。

教え子B:お前、覚えてないの? 「大きな箱の中に、レオナルド・ダ・ヴィンチが入っているところを想像してみてください。この箱は、とても便利なのです。ダ・ヴィンチという、とてつもない優秀な頭脳が中に入っているのですから。この箱に向かって、知りたいことを尋ねると、教えてくれます。いろいろなことを教えてくれたり、難しい計算もしてくれます」って。先生、大絶賛していましたよね。

狩野:うん、すごいと思った。ダ・ヴィンチを持ち出せば、コンピュータのすごさをルネサンス時代の人にもわかってもらえる、と考えたんだよね。実に相手目線に立った考え方で、今聞いてもやはり、すばらしい。

教え子C:あと、先生、「Aくんの描写はおもしろい」って、おっしゃっていましたよね。「箱の中に入っているダ・ヴィンチ」という意外な取り合わせがいい、って。大天才が巨大な箱に入っているところを想像すると……、確かに笑っちゃいますね。

狩野:うん、この取り合わせの妙が、実にいいの。最近は、Aくんほどの「面白い」描写をしてくる学生はなかなかいないけど、聞かせる描写をしてくる学生はいる。

教え子A:スカイツリーを江戸時代の人に描写する、というお題ですか。

狩野:そう。その学生はね、スカイツリーのイルミネーションの美しさを江戸時代の人にわかってほしいと考えて、「空まで届くような高い木に、蛍が何百万匹と群がって、その木を照らしているところを想像してください」と言っていた。

教え子B:なるほど。やるなあ!

教え子A蛍が何百万匹も集まって巨木を照らしている……。とても幻想的で、聞かせますね。スカイツリーと蛍、という新しいものと古いものとの取り合わせも、ちょっとした意外性があって、新鮮です。

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