SMAP"40代の頑張り"は夢を与えるか? 「27時間テレビ」でタモリ、さんまの助言が真っ二つ

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こうした中居さんをはじめとするSMAPメンバーの「頑張り」に対しては、ネットでも、リアルでも、評価が分かれました。特に賞賛していたのは、中居さんと同じ40代の男性たちだったと思います。

「中居さんの頑張っている姿を見て、ぶざまだと思う人はいない」
「体調不良なのに、自分のパートはきちんとこなしていた。立派だ」
「同じ40代男だがこれはまねできない。すごすぎる」
「SMAPをあらためて見直した!」

一方、こちらは、感動よりも「見ているのがつらかった」という人たちの意見です。

「熱中症になってもおかしくない環境で、30時間寝てない人を45分間踊らせるって」
「感動よりもかわいそうになってきて、最後まで見られませんでした」
「いまだにこの国では根性論がはびこっているのか……」
「国民的アイドルでもこんなに長時間労働をしなくてはならないのかと思うとつらかった」

ネット上では圧倒的に「感動した」というコメントが多かったように思います。中居さんが心配していたほど、彼らのライブを真っ向から批判した人はいなかったと感じました。それよりも、「見ているのがつらかった」という反応があったのは、意外でした。

歩かせる vs. 歩かせない

放送後に視聴者の賛否が分かれたのは、45分間のライブをやり遂げたメンバーを「歩かせるべきだったか」についてです。アメリカのテレビ局であれば、「歩かせない」判断をしたでしょう。撮影中の事故や出演者の健康はリスクの一つとして厳しく管理されているからです。しかしながら、日本では、「最後まで歩いたからこそあの感動があった」という視聴者も多くいるのも事実。

歩かせるか、歩かせないか。ごらんのとおり、どちらの選択肢にも、メリット・デメリットがあり、どちらが正しかったかは、意見が分かれるところだと思います。(○がメリット、×がデメリット)

【歩かせた場合】
○台本どおり進行し、現場が混乱しない
○24時間テレビのマラソンと同じように、視聴率が上がる可能性が高い
×SMAPのメンバー(特に中居さん)の体調をさらに悪化させる
×放送後、批判を受ける
【歩かせなかった場合】
○SMAPのメンバーの体調が回復する
○放送後の批判を回避できる
×台本が変わり、現場が混乱する
×SMAPが写っていないつなぎの映像では、視聴率が下がる恐れ
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