名門の米ギブソン、東京から始まる世界戦略 ギター界の巨人が世界初のショールームを開設
店頭には巨大なギターレプリカ。店内の壁際には人気ロックギタリストが使用したギター、そして70種類ものギターを試すことができるスペース――。
世界的なギターブランド、米Gibson Brands(ギブソン)の世界初となるショールームがこの7月、東京・八重洲にオープンした。同店舗は米アップルのショールーム「アップルストア」をイメージして作られたという。
事業のグローバル化を加速しているとはいえ、なぜ東京のど真ん中にショールームを新設したのか。来日したヘンリー・ジャスキヴィッツ会長兼CEOは、「このショールームは、私の中ではアップルストアと同じイメージ。商品をたくさん並べるのではなく、セールスマンがいるわけでもない。お客さんは商品を買わなくてもいいので、ゆっくりと時間をかけて、オーディオやギターを体験することができる」とその目的について語った。
日本の市場はグレイト
創業120周年を迎えるギブソンは世界中に愛好家がいるにもかかわらず、卸販売が主流のため、これまで一般消費者向けの店舗を作ってこなかった。ただ、1986年の就任以降、「小売店よりも消費者を重視」という方針を掲げるジャスキヴィッツCEOは、ブランドの魅力をより浸透させるために、ショールーム設置の必要性を長年感じていたようだ。
今回、ギブソンが世界で初めて東京にオープンした店舗は、出資先であるティアック、オンキヨーとのコラボレーションによるもの。この場所にはかつて、オンキヨーのショールームが設置されていたが、「それほどワクワクするものではなかった」(ジャスキヴィッツCEO)。
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