5月2日から日本でのサービスが始まったiTunes Matchは、音楽業界が完全に米アップルに屈服したことを示すものだ。
このサービスは年額制(3980円)。クラウドを活用した音楽管理サービスで、パソコンを買いかえるたびに音楽ファイルを移動させていた苦労から音楽好きを解放するサービスだ。
あなたの音楽全部を、いつでもどこでも。
このサービスに加入すると、ユーザーが手元PCのiTunesライブラリに登録している楽曲ファイルが、そっくりそのままアップルのクラウドサービス「iCloud」側に保存される(ただしiTunesMusicStoreで購入した楽曲以外の楽曲の合計は2万5000曲が上限)。
その際、iTunes Storeで購入した楽曲、自分自身が購入した音楽CDから取り込んだ楽曲だけでなく、レンタルしてきたCDからリッピングした楽曲、共有サイトなどから違法にダウンロードしてきた楽曲もアップルが保有するデータベースとマッチングをして、iTunesが用意する高品質な音源に切り替えてくれる。
波形をマッチングするだけのため、違法音源であっても排除はできない。つまり、違法な音源を正式音源に切り変えてしまうわけである。これは「レコード会社に対し、アップルがどれだけ優位に立っているか」を示すと同時に、「レコード会社(音楽業界)がどれだけネット対応に遅れてきたか」を示すものといえるだろう。
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