増殖する訪日外国人、44年ぶり旅行収支逆転

円安進行、ビザ発給緩和、経済発展が大量入国を誘う

銀座の中央通りに面した免税店には、観光バスで乗り付けた多くの外国人観光客が詰めかけていた

目に鮮やかな原色の衣装に身を包んだ集団とすれ違うたびに聞き慣れない外国語が耳に飛び込んでくる。アジアの街中に迷い込んだような錯覚を覚えるのが、最近の東京・銀座の日常だ。

こうした東京の現状が、実際のデータにも具体的な数字で表れ始めた。

日本政府観光局のまとめによると、今年4月の訪日外国人旅行者は約123万人。対して、日本人の海外旅行者は約119万人だった。この二つの数字が逆転したのは、実に44年ぶりのことだ。

旅行者数と同時に、訪日外国人が日本国内で使う金額から日本人が海外で支払う金額を差し引いた「旅行収支」も、44年ぶりに黒字に転じた。

2つの指標が同時に逆転した意味

背景には、複数の要因がある。昨年7月にはタイ、マレーシアへの免除など、5カ国に対してビザ発給要件が緩和された。尖閣諸島問題で一時的に減少した中国人旅行者も、円安進行や時間の経過とともに回復してきた。今年はゴールデンウイークの連休が5月に偏っていたため、日本人の海外旅行者が4月は少なかったという事情もある。

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