「ロマンスカーミュージアム」実物11両の本気度 「秘蔵」の歴代特急車両5車種を初の常設展示

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ミュージアムの目玉は、なんといっても5車種10両におよぶ実物の歴代ロマンスカーだ。小田急が「初代」とする1957年登場の「SE」3000形以降の退役車種すべてが勢ぞろいする。

展示フロアは、コンクリートの壁に配管類が露出した天井など「検車庫の中を探検する雰囲気」を狙ったというシンプルな内装。並ぶ車種はSEのほか、初めて先頭に展望席を設けた構造でデビューした「NSE」3100形(1963年登場)、2年前に現役を引退した「LSE」7000形(1980年登場)、床面を高くしたハイデッカー構造の「HiSE」10000形(1987年登場)、そしてJR御殿場線に乗り入れる特急「あさぎり」(現「ふじさん」)向けとして導入された「RSE」20000形(1991年登場)の5タイプだ。

「旅の気分を味わって」

展示車両数は、RSEが2階建て車と先頭車の2両、SEとNSEがそれぞれ両側の先頭車と中間車両の3両、そのほかは先頭車1両。SEは登場時の原型と、改造で先頭デザインが変わり「SSE」と呼ばれるようになった後の姿の両方が見られるほか、NSEも先頭の愛称名表示が5角形の原型とリニューアル後の姿を見ることができる。

LSEを除く各車種は車内にも一部入ることが可能。高橋館長は「HiSEは展望席にも入れるので、ぜひ旅の気分を味わってほしい」と話す。

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