英語はいつから始めるのがベスト?

日本の英語教育を変えるキーパーソン 水野 稚(3)

 テレビ番組「侃侃諤諤」「言いにくいことをハッキリ言うTV」(テレビ朝日系)で、英語教育について2回にわたり大議論を巻き起こし、スタジオとお茶の間を騒然とさせた安河内哲也と水野稚が、もう一度、東洋経済オンラインで場外乱闘。まさに犬猿の仲ともいえるこの2人は、今度こそ、着地点を見つけられるのか? 
(1)「論争勃発! 小学校の英語教育は意味がない!?」はこちら
(2)「小学校で勉強しても話せるようになりません」はこちら

 

われわれ自身の話をしましょうか

安河内:水野先生は東大やオックスフォード大で勉強して、今は英語を教える仕事をされています。いわゆる英語の達人です。それで英語は中学からやればいいと言われていますが、ご自身は何歳くらいからどのようにして英語を学び始めたのですか?

水野:私は小中高はすべて公立の学校に通いましたから、特別な英語教育を受けたわけではありません。帰国子女でもありませんし、オックスフォード大学に留学したのは、大学の教員になった後です。特に英会話学校にも通っていたわけでもありません。ですから、独学の部分が多かったと思うのですが、私は、英語の達人では全然なくて、自分に必要な英語力を、ある程度、身に付けた人間ということです。

私の場合、難しい論文を全部読めるとか、すらすら書けるとか、海外の高校生向けのドラマを見て全部わかるとか、そういうことではありません。ただ、必要なものに絞っているのです。

では、どうして英語の発音なり、リスニングがある程度、できたかというと、これは向き不向きだと思っています。今の日本の英語教育では、音声教育はやっていないでしょ。英語ができる人というのは、なんとなく耳がいいとか、たまたま勘がいいとかで、できるようになっていますが、教えてはいないですよね。私の場合はピアノをやっていたので、耳が発達していたのかもしれません。それで英語ができるようになったのかもしれないですね。

私は、父親が海外で仕事をしていた経験もあって、身の回りに英語の本があったりして、英語というものにあこがれがあったんですね。だから、私も中学で英語の授業が始まるのはすごく楽しみにしていたんですよ。

でも、実際に授業が始まってみると、それまで私が聞いていたテレビやラジオで流れてくるような英語ではなかった。ですから、私の場合、中学1年生の1学期に、学校でやる英語は試験用にやろうと割り切ったのです。それで、聞いたり話したりする英語はどうやら教えてもらえないようなので、自分でやろうと決めました。

安河内:自分で? 実際にやったのですか? そこが知りたいですね!

水野 稚(みずの・ゆか) Mizuno Method English Language School(MELS)代表
企業英語研修講師、大手英会話学校講師を経て、青山学院大学で国際コミュニケーション学修士号を取得。東京大学大学院博士課程にて英語教育政策を研究。在籍中にオックスフォード大学大学院へ留学し、応用言語学および第二言語習得専攻にて修士号を取得。現在は「みずのメソッド」を伝える教室を銀座と吉祥寺で展開しているほか、慶応大学や上智大学で教鞭を執り、「All About(オールアバウト)」の英語学習ガイドとしても人気を博す。単に「英語が話せる」だけでなく、国際教養人としてのマナーや、日本文化を発信するための英語力の習得を目指す指導法を採り、世界を目指す学生や一流のビジネスパーソンからの信頼も厚い。近著に『これだけで聞き取れる!英語リスニングたった3つの秘密の法則』(Gakken)がある。

水野:NHKのラジオを聞いたり、発音教本を買ってきて舌の位置を矯正したり、口の開け方を練習したりしました。

安河内:すごい、実際にやったんだ……。中学何年生で?

水野:中学1年生です。今はブリティッシュ発音ですが、中学1年生の段階ではアメリカの発音でしたよ。

安河内:水野さんは、小さい頃の英語へのあこがれや英語学習に対するポジティブな気持ちは、中学に入って試験用の英語に邪魔されながらも潰されなかったんですねぇ。

水野:そうですね。安河内先生はどうですか。

安河内:私の場合、まず英語を好きになったきっかけは、アメリカ映画とか洋楽が、その当時、唯一かっこいいものだったのです。若者がかっこいいと思える対象がアメリカ映画であり洋楽だった。学校で英語の勉強をしていたわけではないのですが、小学校の頃から洋楽を聴いたり映画を見たりしてあこがれていたのがひとつ。もうひとつは、自宅の近所に松下村塾みたいな小屋があって、そこである先生が地域の子供たちに英語ではなくて、ローマ字を教えてくれていたのです。

水野:へえ。書くことをですか?

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