日本代表がコートジボワールに勝つ条件

「個人の利益」と「チームの利益」を両立できるか

ヤヤ・トゥーレ、ドログバなど多くのスター選手を擁するコートジボワール。写真は、2010年の親善試合の際のもの(写真:報知新聞/アフロ)

 アフリカのチームが抱える弱点

現地時間6月14日午後10時キックオフの日本対コートジボワール戦(日本時間6月15日午前10時キックオフ)を予想するうえで、鍵となるテーマがある。

「個人の利益」と「チームの利益」をいかに両立させるか――。

プロ選手はボランティアでプレーしているわけではなく、活躍したい、スポットライトを浴びたい、未来を明るいものにしたいという欲求がある。その欲求が弱かったら、プロですぐに潰れるだろう。それぞれの人生のために、それぞれの利益を追求する権利がある。

だが、あくまでサッカーはチームスポーツだ。各自が好き勝手にプレーしたら、自己満足は得られても、組織として勝利することはできない。献身と我慢が必要だ。特にW杯のような4年に1度の華やかな舞台では、「個人の利益」と「チームの利益」が衝突する可能性が高まる。

元々、このチーム作りの基本を筆者に教えてくれたのは、ドイツでのプレー経験がある川崎フロンターレの風間八宏監督だった。

「ドリブル突破した選手が『今日の俺はすごいぞ』と感じていても、ピッチでは何の変化も起こってないことがある。チームの利益を考えたら、パスを選択した方が良かったかもしれない。けれども、これは個人の発想を我慢しろということではない。自分のストロングポイントを、チームが勝つために発揮する。それが個人とチームの利益を両立させるということです」

アフリカのチームは、この両立に問題を抱えているケースが多い。前回の南アフリカW杯で日本が対戦したカメルーンがそうだった。W杯出場ボーナスと勝利給の額を巡って直前まで協会と選手の話し合いが続き、リーダーのエトーとフランス人のルグエン監督が主導権争いをしているという報道もあった。フタを開けてみれば、カメルーンは合宿をしたとは思えないほどにバラバラのチームだった。

ヨーロッパで活躍するアフリカ出身の選手にとって、W杯はクラブに比べると高額の収入は見込めず、ケガのリスクを伴う大会でもある。世界最高の大舞台ではあるが、すべての参加国が日本と同じ熱を持っているとは限らないのだ。大会に臨むうえで、個別の事情を抱えている。

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