9年目を迎えた「マンゴーパフェ」の内幕 進化を続けるミニストップの定番カップスイーツ

拡大
縮小
これが今年のマンゴーパフェ。320円だ

行楽、イベントシーズンのこの季節、過熱するのがスイーツ競争。とくにコンビニのスイーツは、いつでも食べられるという手軽さが人気だったが、最近では品質も洋菓子店にもひけをとらないほど進化。また変化が激しい消費者の嗜好に合わせ、週替わりで何アイテムもの新商品が発売されている。

なかでも、創業当時よりイートインのソフトクリームで差別化を図ってきたのが、イオングループのミニストップだ。ファストフード感覚で店内で楽しむオリジナルスイーツにこだわりを持っており、持ち帰り品が中心の大手コンビニのスイーツとは一線を画す。

数ある店内メニューの中でも、今年で発売9年目を迎える季節限定商品の「マンゴーパフェ」は、「ミニストップといえばマンゴーパフェ」と言われるほどの、同店の看板商品だ。

人気の理由は第一に、容器からあふれんばかりに満載されたマンゴーの量。「このゴロゴロ感がたまらない」と、毎年楽しみにしているファンも数多い。

計画比150%の売り上げ

マンゴーに浸っているかのような、そそる宣材

そのマンゴーパフェの今年の新作が4月14日に一部店舗で発売。全国順次展開の初日である25日時点で「計画比150%の売り上げ」(広報部)。しかも、例年以上の好調な売れ行きを記録しているという。

「パフェのような『ハレの日商品』は、土日祝日の休日に出るのが普通で、販売数が平日の倍ぐらいになる。ただ今回は平日だけで休日並みに売れており、販売数を押し上げている格好。正直、予想以上」と、担当者も首をかしげるほど。

大きな理由としては、このところ気温15~20℃の「ソフトクリーム日和」が続いたことが挙げられる。さらに、台湾発のマンゴースイーツ店「マンゴーチャチャ」が日本に出店するなど、マンゴー自体の注目度が高まっていることも、マンゴーパフェ人気を後押ししたのかもしれない。

また、ファンを喜ばせているもう一つの魅力が、毎年、マイナーチェンジを続けていることだが、今回はトッピングのバニラソフトクリームをリニューアルしたため、回しかけるマンゴーソースにも変化を加え、ひと味もふた味も違う味わいに仕上がっている。

ミニストップのソフトクリームはもともと、さっぱりした味わいが特徴だったが、近年ではより濃厚な味を求めるように消費者の嗜好が変化してきたという。そこで国産卵黄を加えてコクを出すとともに、マダガスカル産バニラを増量して香りをアップするなど、素材から新たに見直したのが、今回のソフトクリームだ。

次ページマンゴーの品種にもこだわり
関連記事
トピックボードAD
ビジネスの人気記事
トレンドライブラリーAD
連載一覧
連載一覧はこちら
人気の動画
日本の「パワー半導体」に一石投じる新会社の誕生
日本の「パワー半導体」に一石投じる新会社の誕生
TSUTAYAも大量閉店、CCCに起きている地殻変動
TSUTAYAも大量閉店、CCCに起きている地殻変動
【田内学×後藤達也】新興国化する日本、プロの「新NISA」観
【田内学×後藤達也】新興国化する日本、プロの「新NISA」観
【田内学×後藤達也】激論!日本を底上げする「金融教育」とは
【田内学×後藤達也】激論!日本を底上げする「金融教育」とは
アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
  • シェア
会員記事アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
トレンドウォッチAD
東洋経済education×ICT