企業が見落とす「意外な3密」と第2波のリスク 産業医が教える「再流行を防ぐための方法」

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企業は感染予防策としてどのようなことに気をつければよいのでしょうか(写真:jessie/PIXTA)
新型コロナウイルスの感染拡大を防ぐために出されていた緊急事態宣言が5月25日に全面解除されたが、すぐに各企業で活動を活発化させると再び流行が拡大するおそれがある。活動再開に向けて、そして第2波の到来に向けて主に職場で気をつけたいことにつき、『企業のための新型コロナウイルス対策マニュアル』の執筆者の一人である今井鉄平氏が3つの注意点を述べる。

地域の流行状況を踏まえて段階的に

注意点1:活動は少しずつ再開する

 緊急事態宣言が解除された今、各企業においては様子をみながら、そして感染予防策を実施しながら徐々に活動を再開していくことが重要となる。

例えば、これまでテレワークや在宅勤務を行ってきた会社ではしばらくそれを継続し、出社がどうしても必要な場合は時差通勤にするなど、解除後の地域の流行状況も踏まえながら段階的な活動再開を行っていくことが望まれる。

また、妊娠中の従業員や重症化リスクの高い持病を持つ従業員に在宅勤務を行わせていた場合、その出社判断については産業医等に意見を求めるなど、慎重に検討していくべきであろう。

注意点2:新しい日常を継続していく

企業活動が徐々に再開していっても、新型コロナウイルス感染症対策専門家会議で示された「新しい生活様式」に沿った活動を今後も継続していくことが求められる。

即ち、再開後の会社においても、従業員の一人ひとりが、感染防止の3つの基本である「①身体的距離の確保、②マスクの着用、③手洗いや3密(密集、密接、密閉)を避ける」等の対策を取り入れた生活様式や働き方を実践していくことが重要となる。

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