ZARAやH&Mが、これほど成功した理由

ファストファッションのしたたかなコピー戦略

 おしゃれなモデルに派手なセレブ、ファッションピープルであふれるにぎやかなパーティ……。映画や雑誌で見るファッション業界の華やかなイメージは、人々を魅了してやまない。一方で、そのきらびやかなイメージの裏には、業界の戦略やしたたかな仕掛けが存在する。メディアからはなかなか伝わることのない、ファッション業界の舞台裏とリアルな現実をファッション・ジャーナリストが解説します。

 

前回、「少し堅苦しいかな?」という不安を抱えながらも、イノベーターやキャズムといった理論を用いて、ファッショントレンドを説明させていただきました。結果、意外にもファッション業界の方(まさに、インサイダー)からの反響があり、うれしい誤算でした。

さて、今までにも何度かお話しましたが、結局、「これがモードだ、トレンドだ」と提案しても、みんながブランドの最新トレンドの服を買うわけではありません。むしろ、そこまで興味がないという方も大勢います。

そして、これは何もファッションに限った話ではありませんが、ビジネスとして“ファッション”(高級ブランドから国産アパレルまで)をとらえるときには、ある程度、明確に消費者のポジショニングを把握する必要があります。なぜなら、そのポジションの違いをカテゴライズして考えたほうが、マーケットの全体像を把握するうえでは、わかりやすいからです。反対に、そこを一口に“ファッション”という言葉でくくってしまうと混乱が起きやすく、誰に向けた服なのかが不明瞭になります。

そんなことを踏まえたうえで、今回は、アーリーマジョリティの人をターゲットにしたファストファッションが、なぜここまで大成功したかについて、お話したいと思います。

ファストファッションの王者、ZARAとH&M

皆さんは、“ZARA”や“H&M”というブランドをご存じでしょうか。

実際にお店で買物をしたことがなくても、名前だけは聞いたことがあるかもしれません。実は、両ブランドとも1兆円を超える規模の世界的大企業のブランドで、ファストファッションのトップ1&2です。

次ページファストファッションって、どんなビジネス?
関連記事
Topic Board トピックボード
人気連載
Trend Library トレンドライブラリー
  • コメント
  • facebook
0/400

コメント投稿に関する規則(ガイドライン)を遵守し、内容に責任をもってご投稿ください。

Access Ranking
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
  • いいね!

※過去48時間以内の記事が対象

※過去1ヵ月以内の記事が対象

※過去1ヵ月以内の記事が対象

※過去1ヵ月以内の記事が対象

※週間いいね数のランキングです。

トレンドウォッチ
最強コスパで選ぶ保険

保険料というコスト、保障というパフォーマンス。2つのバランスを考えたコストパフォーマンス・ランキングでわかる最強の保険選び。注目の新商品から保険見直しの裏技まで紹介。