あの有名企業は、なぜ中途採用に熱心なのか ニトリ、アシックス、アクセンチュアが欲しがる人材

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 景気回復ムードの中、転職市場が活況だ。30代以上の即戦力を求める企業が急増し、もはや「35歳転職限界説」はなきものになりつつある。しかも、業種・業界を超えた人材大移動が起きているのだ。盛り上がる転職市場の背景には何があるのか? 中途採用を積極的に行う企業の事情と求める人材像、転職成功者のキャリア戦略を、5日連続特集で紹介していく。
 3日目は、中途採用に熱心なニトリホールディングス、アシックス、アクセンチュアに、その理由と欲しい人材をうかがう。アクセンチュアに転職した30代男性の体験談も公開。
※1日目 「転職大ブーム!崩れる「35歳転職限界説」はこちら。
※2日目 「大企業の“逸材”がベンチャーに流れ始めた」はこちら。
ニトリホールディングスの五十嵐明生さん (撮影:今井 康一)

ニトリが「中間採用」と呼ぶ理由

家具・インテリア製造小売り大手のニトリホールディングス(以下、ニトリ)は、もともと中途採用に積極的な会社だ。ここ10年間の中途採用は年間平均50人。リーダー層や幹部層を社外から採用し、社員の平均年齢は30年前の27歳から、現在、32歳にまで上がった。

「わが社では『中途採用』ではなく、『中間採用』という言い方をしている。『中途採用』はいかにも“プロパー社員”に対して“中途”というイメージがあるが、『中間採用』は期の中間で入ってきた社員ということ。そういう方々に戦力を補強していただくという意味でずっと使っている」と、組織開発室長の五十嵐明生さんは話す。

戦力補強のために求める人材は、自分で計画を立てて、起案して、行動できる人。「指示を待たなくても独りで動けるスペシャリストに来ていただきたい。20代は体で作業をマスターする時期であり、結果として、30~50代の人を中間採用してきた」。

今後、ニトリは世界中に店舗を広げる予定だ。「わが社のロマンは『世界の暮らしを豊かにしたい』」。現在、台湾に17店舗、アメリカに2店舗(注:2014年4月12日で3店舗)を出店。中国にも出店していく。そのため、語学が堪能で、海外経験がある人を求めているが、面接で問うのは、海外で何をどうしたか、だ。

「会社が決めたルールに従って、粛々と仕事をしていたような人はいらない。海外において自分で新しいビジネスを創出し、自ら仕事を変革してきた人が欲しい」

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