ネット選挙が”メディア変革”をもたらす

私が感じたメディアイノベーションの胎動

テレビというメディアを、誰よりもうまく使った小泉純一郎元首相(撮影:尾形文繁)

※初回の記事はこちら:ぶっちゃけ、ネットで政治は変わるのか?

※前回の記事はこちら:ヤンキーとネトウヨが日本を支配する日

選挙の現場視点から「ネットと政治」を考える3部作。最終回は、ネット選挙の解禁がマスメディアに及ぼす影響について考えたい。「東洋経済オンライン」を愛読する20~30代のビジネスパーソンは、「デジタルネイティブ」と言われる世代。新聞を購読しないばかりか、テレビも持たない人もいると聞く。日々のニュースは「ヤフトピ」や日経電子版で接する程度だろうか。私より上の世代ほどにはマスコミへのあこがれもないだろうし、今回のテーマは興味を持ちづらいかもしれない。

しかし、この半世紀、テレビの影響で政治の現場が動かされてきたのも事実だ。「政治とメディア」の関係性を有権者として意識しておくことは、投票先を自分のアタマで考えるために必要だろう。ネット選挙解禁と呼応するように、メディア業界に変革の兆しが出ていることも紹介したい。

政治家も記者も「伝統芸能」化

候補者がたすきをかけ、選挙カーや拡声器で一方的に訴えかける――。皆さんも朝の通勤途中に駅前で見たことがあるはずだが、大半の方はシカトして早く会社に向かいたいだろう。みんなの党の山田太郎・参院議員は、都知事選で家入一真氏と対談した際、「品川駅だと何万人の通勤客に無視される。最初の頃は心が折れそうになった」と苦笑していた。必ずしも生産的とは思えない従来の選挙活動を、私はしばしば「伝統芸能」化していると感じる。

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