マイナス面が際立つ専門職大学院の現実、問題は需給ギャップ?教員不足?

今年4月、九州初であるのみならず、岡山県以西では初めての会計専門職大学院が熊本市内に開講した。今年度は入学定員30人の枠に61人が志願し、36人が合格した熊本学園大学専門職大学院会計専門職研究科がそれだ。「初年度としては順調に滑り出したと考えている。すでに税理士資格を持っている人や、金・土・日の『ウィークエンドコース』に北九州から通う社会人学生もいる」(事務室)。

ちなみに「ウィークエンドコース」の金曜講義は18時開講。熊本学園大学の前身・熊本商科大として卒業生を送り出してきたこともあり、日本公認会計士協会南九州支部・南九州税理士会などと提携。資格試験対策学生だけでなく、さらに専門性を高めたい社会人の需要に応えている。

会計専門職大学院修了者は、公認会計士試験であれば「短答式試験」「論文式試験」「実務試験」と進むうちの最初の短答式試験で企業法以外の3科目が免除される。税理士試験も修士論文作成で試験科目が一部免除され、同校ではこれに対応できる。

2003年度の10専攻を皮切りに、翌04年度に法科大学院、昨年度に教職大学院が新設されるなどで、129大学182専攻、入学定員1万1177人まで一気に膨れ上がったのが専門職大学院だ。文部科学省による分類では法科と教職以外の専門職大学院は「その他」とされる。会計専門職大学院もその他分野だ。

従来の大学院との違いは表のとおりだが、専門職大学院の中で自らの将来の進路に必要不可欠な教育機関は法科に限られる。法科大学院については、すでにさまざまに報じられているが、今年9月に文科省がまとめた全国法科大学院データに問題の一つがくっきり表れる。全74校中、09年入学定員と10年募集人員が同数の学校は18校にすぎず、他は定員よりも募集人員を減らした。その削減数は国公私立合計851人分にも及ぶ。

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