三菱自動車復活へ"プリンス"に託す舵取り

生え抜きの相川氏が社長に、父は三菱重工元会長

社長に就任する相川哲朗常務(撮影:梅谷秀司)

三菱自動車の完全復活は、生え抜きの”プリンス”に託された。

同社は2月5日、益子修社長が代表取締役会長兼CEO(最高経営責任者)に、相川哲郎常務が代表取締役社長兼COO(最高執行責任者)に昇格する人事を内定した。6月25日の株主総会で正式決定する。

社長に就任する相川氏は、軽自動車の初代「ekワゴン」の開発を手掛けるなど車両開発の経験が長い。父は三菱重工業の実力者だった相川賢太郎元会長で、三菱自動車生え抜きのプリンスだ。経営の実務を相川氏が担い、益子氏は主に経営方針や長期計画の策定に力を注ぐ。

今年4月からは2017年3月期を最終とする次期中期経営計画が始まる。「この新体制で次期中計を実行していく」と益子氏は述べ、少なくとも今後3年間は益子・相川体制が経営を担うことを示唆した。

今期は過去最高益

2000年、2004年に大規模リコール隠しが発覚。資本・業務提携先だったダイムラー・クライスラー社が支援を打ち切り、三菱自動車は深刻な経営危機に陥った。2005年1月の「三菱自動車再生計画」発表とともに社長に就任したのが、三菱商事出身の益子氏だ。三菱重工、三菱商事、三菱東京UFJ銀行を中心とした三菱グループの支援を受けながら、経営再建を進めてきた。

タイをはじめとする東南アジアでの販売台数を伸ばしつつ、コスト削減を進めた結果、今2014年3月期の連結純利益は過去最高の1000億円を見込む。昨年11月には「資本再構築プラン」を発表し、公募増資で得た資金で長年の悩みの種であった優先株を処理する道筋を示した。そして今年1月には公募増資が完了。「(16年ぶりの)普通株式の復配にメドがついた」(益子氏)こともあり、新体制へと移行する。

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