早稲田女(ワセジョ)は本当にモテないのか

「出版社勤務ワセジョ」の結婚、出産への考え方

ワセジョという言葉を聞いたことがあるだろうか。早稲田大学在学中もしくは卒業生の女性を指す言葉で、使う人やシーンによって若干の違いがあるが「女性らしさを武器にしない(できない)元気な人たち」という意味だ。ほとんど蔑称に近いのだが、本人たちが誇りと自嘲を込めて、「私はワセジョだからモテないよ~!」と口にすることも少なくない。

曇りなき目で見渡すと、早稲田大学にも美人はいる(当たり前だ)。それでモテないのだとしたら、「バンカラ」を旨とする校風が問題なのかもしれない。当事者を直撃しよう。

エネルギッシュな社風で知られる大手出版社に勤務する片岡祥子さん(仮名、28歳)は、早稲田大学第一文学部の卒業生。女優の宮崎美子を若くしたような風貌の美人だ。食事がてらのインタビューを打診すると、「帰宅が遅くなるので深夜までやっているカジュアルな店で」という要望。学生時代に何度か行ったことのある「MOTHER」(東京・下北沢)を予約することにした。若者とサブカルチャーの街である下北沢らしく、洞窟のような暗い内装なのに、なぜか軽く明るい気持ちになる店で財布にも優しい。この店を思い出させてくれるのもワセジョの力なのだろうか……。

「宮崎美子ですか? 言われたことはないですね。たまに似ていると言われるのは、漫画『めぞん一刻』の管理人さんです」

カーディガンもワインも「早稲田カラー」。底知れぬ愛校心の強さがうかがえる

周囲の文化系男子たちがうれしそうに騒いでいる様子が目に浮かぶようだが、片岡さんには2年間も恋人がいない。そのことについては後ほど詳述する。

東北地方出身の片岡さんは、清楚でおとなしそうな雰囲気を漂わせつつも、「つねに泥臭い直球勝負をしてきた」生い立ちだと振り返る。兄と弟に挟まれた中間子であることも影響しているかもしれない。成績は片岡さんが兄弟よりも優秀で、特に3歳年上の兄の自信は、「小さい頃から木っ端みじんにしてきた」と笑う。

「文字を覚えるのも私のほうが先。兄の宿題を解いてあげたし、卒論まで『10万円で代行してくれ』と頼まれました。兄弟割引で3万円で引き受けましたよ」

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