絶好調の軽自動車、勢いはどこまで続くか 2013年は過去最高の211万台を販売

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ホンダの販売を牽引する軽自動車「N-WGN(エヌワゴン)」

新車販売シェアは4割――。日本の自動車市場は、もはや軽自動車抜きでは語れない。

日本自動車販売協会連合会(自販連)と全国軽自動車協会連合会(全軽自協)が6日に発表した2013年の国内新車販売台数は、前年比0.1%増の537万5513台。2年連続で500万台を突破した。

2013年初の需要予想は2012年比で2ケタマイナスの474万台。2012年9月に終了したエコカー補助金の反動減が心配されたが、2013年9月以降は2ケタ増が続き、前半の遅れを取り戻した。

販売を牽引するのが軽自動車だ。過去最高となる211万2991台(前年比6.7%増)を記録し、新車販売全体に占める自動車のシェアは39.3%と前年から2.4ポイント上昇した。軽自動車の販売台数が初めて200万台を超えたのが2006年。そのときに購入された車の買い替えサイクルにあたっているうえ、「各社が燃費や安全性を向上した新車を投入したことで需要が出てきた」(全軽自協)ことも大きい。

対照的に、登録車は前年比3.8%減の326万2522台。年初の294万台の予想を上回ったが、軽自動車の勢いに比べると見劣りする。

ホンダのシェアが上昇

軽自動車の販売動向は、各社のシェア争いにも影響を及ぼしている。自社では軽自動車を生産していないトヨタ自動車のシェアは29.4%と前年の31.5%から低下。「N BOX(エヌボックス)」や「N-WGN(エヌワゴン)」などの軽自動車の販売が絶好調のホンダは、前年から0.3ポイント上昇し14.2%となった。

では、2014年の自動車販売はどうなるのか。

4月からの消費増税を前にした駆け込み需要もあり、「初売りは1日平均の受注や来場者などまずまず」(自販連)と売れ行きはよい。が、懸念されるのは増税後の反動減だ。登録車にとっては逆風が続く。

軽自動車についても「(2014年は)マイナスの数字になると思う」(全軽自協)。その一方で、2015年4月以降に購入する新車から軽自動車税が年間3600円上がるため、「2014年は軽自動車増税の駆け込み需要がある。商品もそろっており、販売はむしろ伸びる」(ナカニシ自動車産業リサーチ・中西孝樹代表)との見方もある。

いずれにせよ、消費増税が販売にマイナスに働くのは確か。その影響をどう抑えるか。自動車メーカー各社の力が問われる。

(撮影:尾形文繁)

山田 雄大 東洋経済 コラムニスト

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やまだ たけひろ / Takehiro Yamada

1971年生まれ。1994年、上智大学経済学部卒、東洋経済新報社入社。『週刊東洋経済』編集部に在籍したこともあるが、記者生活の大半は業界担当の現場記者。情報通信やインターネット、電機、自動車、鉄鋼業界などを担当。日本証券アナリスト協会検定会員。2006年には同期の山田雄一郎記者との共著『トリックスター 「村上ファンド」4444億円の闇』(東洋経済新報社)を著す。社内に山田姓が多いため「たけひろ」ではなく「ゆうだい」と呼ばれる。

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