米10年債利回り、3%超に 2011年7月以来、約2年半ぶりの高水準

拡大
縮小
12月27日、米指標10年債利回りが3.02%まで上昇し、約2年半ぶりの高水準をつけた。写真はシカゴの取引風景。2010年8月撮影(2013年 ロイター/John Gress)

[ニューヨーク 27日 ロイター] -27日の取引で米指標10年債利回りが3.02%まで上昇し、約2年半ぶりの高水準をつけた。米連邦準備理事会(FRB)が2014年に資産買い入れを縮小するのに備え、国債保有を減らす動きが広がっている。

ロイターのデータによると、10年債利回りは一時、2011年7月以来の高水準となる3.02%まで上昇。直近では前日終盤から約3bp上昇の3.019%をつけている。価格は7/32安。

2年債と10年債の利回り格差も11年7月以来のワイドな水準となる2.61%に拡大。前日時点では2.58%、前週の水準は2.51%だった。

10年債利回りは年初来1.25%ポイント上昇している。

FRBは前週の連邦公開市場委員会(FOMC)で資産買い入れ額の縮小を発表する一方、短期金利は当初の想定より長期間ゼロ近辺に維持する構えを示した。

DRWトレーディングの市場ストラテジスト、ルー・ブライエン氏は「経済指標が予想を上回る一方で、FRBは一段と長期にわたり緩和姿勢を維持すると表明していることから、将来的にインフレが加速する可能性が高まっており、こうした観測が10年債利回りを押し上げている」と指摘した。

ただ、クリスマス休暇明けで商いが薄いことを踏まえ、3%台乗せをそれほど重要視しない見方も出ている。

関連記事
トピックボードAD
マーケットの人気記事
トレンドライブラリーAD
連載一覧
連載一覧はこちら
人気の動画
【田内学×後藤達也】新興国化する日本、プロの「新NISA」観
【田内学×後藤達也】新興国化する日本、プロの「新NISA」観
TSUTAYAも大量閉店、CCCに起きている地殻変動
TSUTAYAも大量閉店、CCCに起きている地殻変動
【田内学×後藤達也】激論!日本を底上げする「金融教育」とは
【田内学×後藤達也】激論!日本を底上げする「金融教育」とは
【田内学×後藤達也】株高の今「怪しい経済情報」ここに注意
【田内学×後藤達也】株高の今「怪しい経済情報」ここに注意
アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
  • シェア
会員記事アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
トレンドウォッチAD
東洋経済education×ICT