強い奥さんを持つ、中国エリート男子の嘆き 中国の夫はつらいよ（上）

――奥さんはどんなお仕事を？

王：雑誌の編集者で、子供ができるまではものすごく忙しく働いていました。でも出産を機に、１日６時間労働の勤務体制に切り替え、今は以前ほど忙しくはありません。僕は専業主婦でもいいじゃないかと言ったのですが、女性も働いて自立すべきだというのが、彼女の考えです。

――そういう女性は多いですね。

王：親の影響もあるでしょう。僕らの親世代は、「男女平等」のスローガンの下、女性も男性と同じように働くことが当たり前でした。義母も共稼ぎで、娘には常々、働いて自立するようにと言っています。

――では、家事などはどうしていますか？ 基本的には奥さんが？

王：彼女は、家事はできませんよ。

――ではどなたが？

王：今は僕の父母と同居していて、主に母親がやっています。子供が生まれてしばらくの間は、彼女の両親にきてもらい、同居していました。交代制の同居ですね。

――今の20代、30代カップルは、どちらかの親に家事をやってもらっていることが多いですねえ。

王：一人っ子世代の夫婦は、家事をできない人が多いです。むしろできるほうが変じゃないかな。

――王さんはご兄弟いますよね。それに留学経験があるなら、家事もできるんじゃないですか？

王：僕は姉がいます。家事は海外にいたときはひととおりやっていましたが、戻ってきてからは仕事が忙しくてやっていません。それに僕は山東省の出身で、もともと亭主関白な北方地域で育っています。両親も、母がほとんどの家事をひとりでこなしています。ですから僕の考え方はどちらかというと保守的なほうかもしれません。

――でもそれは、昨今の女性には受け入れられないのでは？

王：そうでしょうね。だから僕も皿洗いなどはするようにしていますよ。