これがコーラとジェンガの明暗を分けた!

「蝋人形のオタマジャクシをかじれ!」笑えない悲劇からの教訓

――ジェンガはなぜ、世界で2番目に売れているゲームなのか!?
ジェンガが初めて発売されてから30年、このゲームは売れに売れ、今や世界で2番目に売れているゲームにまでなった(発売26年で販売実績5000万個を超えている!)。
そして驚くべきことに、ジェンガというゲームを「生み出した人」と、ジェンガという製品を「世界に展開する道を開いた人」は、同一人物である。
ゲーム・デザイナー、起業家という肩書きに加え2013年12月に日本語版が刊行された『JENGA--世界で2番目に売れているゲームの果てなき挑戦』で作家としてのデビューまで果たした英国人女性、レスリー・スコット……と聞くと、どんな完全無欠のバリキャリスーパーウーマンが現れるかと思いきや、彼女はどこにでもいそうな「普通」の人だ。
1983年のロンドンでジェンガが新製品としての産声を上げるまでの「開発秘話」。そして血で血を洗う弱肉強食のおもちゃ市場をジェンガが生き残り、この世界で「2番目に売れているゲーム」となるまでの驚異の過程。

本連載では、そんなジェンガと生みの親レスリー・スコットの知られざる物語に迫っていく。

ジェンガには都市伝説さえあった

ジェンガにとって、2013年が誕生から30周年の年に当たると聞けば、意外な話にも感じる。もっと大昔からあってもおかしくないような気がするし、あの単純な遊びの「誕生」の瞬間というのも、なかなか想像ができない。

ジェンガには、「精巧な翡翠のかけらで中国人がこの遊びをしていたのが起源である」だとか、「何世代にもわたってガーナ人が遊んできたアフリカ発の遊びである」だとか、そんな都市伝説さえあったのだ。

これらはもちろん誤った歴史なのであるが、気になるのは、なぜジェンガはそんなふうに勘違いされてしまうのかという点だ。

理由はさまざまだが、今回は中でも重要な要素のひとつに迫っていきたい。ジェンガ以外の商品や事象にほぼ結び付かない、そして、まるでジェンガが大昔から存在していたかのように感じさせる、「ジェンガ」というネーミングの妙について。

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