あなたが知らない深刻なSNS疲れの世界潮流 満島ひかりや真木よう子もSNSから去った

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また、7月には歌手のアリアナ・グランデと婚約しているコメディアン、ピート・デヴィッドソンが一部のファンからの強いバッシングを受け、インスタグラムの投稿を全削除している。婚約といえば、イギリス王室のヘンリー王子の妻であるメーガン妃も結婚を控えていた今年1月にツイッターとインスタグラムのアカウントを削除している。

海外だけではなく、日本でもSNSから去ることを選択する著名人が増えている。昨年には女優の真木よう子や、満島ひかり、宮沢りえが相次いでインスタグラムやツイッターのアカウントを削除している。最近では歌手の華原朋美が週刊誌による報道をきっかけに、自身のインスタグラムやツイッターといったSNSアカウントやブログを削除している。

リスクのほうが大きい

PRを目的に“意図して”投稿を全削除する著名人がいる一方、本当にSNSから姿を消してしまう著名人も増えてきている。その原因の多くは“疲れ”だ。

もともと世間から注目を集めている著名人は、もちろんSNS上でも、一般人より注目される存在になりやすい。しかもSNSの場合、誰もが同じ空間の中で、発言し、コミュニケーションを取るので、著名人からすると普段以上に一般人との距離感を近く感じることになる。

もちろん、その距離感の近さをうまく利用して、ファンとの結びつきを強めたり、より親しみやすいイメージを作ることも可能だろう。少なくとも、これまで著名人らにとってSNSはそう使われてきたし、それは一定の効果をもたらしていたはずだ。

だが今は、それ以上に荒らしや批判にさらされることに対するリスクのほうが大きいと考えられている。SNSに投稿をする際にはさまざまな考えを持つ人たちの注目を一斉に、かつつねに集め続ける中、言葉の使い方や写真の撮り方、そして投稿するシチュエーションなど、細かな部分にも、一つひとつ気を配る必要がある。しかし、それでも中傷を受けたり、炎上する可能性をゼロにすることはできないのが現状だ。また、SNS上の発言に限らず、自分自身の作品や日常生活の中から、批判や、いわれのない中傷を受けやすくもなっている。

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