米国で賞賛される"連続起業家"という人々

スポーツ化するスタートアップを超えて

「シリアルアントレプレナー(連続起業家)」という人々がシリコンバレーにいる。

連続起業家として成功を収めるギャレット・キャンプ(写真:getty Images)

彼らは新しい会社を次々と設立する人々だ。成功する保証も、失敗しないという保証もない。しかし、彼らの頭にはいやがおうにもアイデアが湧き出てくる。そしてそのアイデアをどうしても現実の製品やサービスにして、世界の人々に使ってもらいたいと熱望する。だからこそ彼らは、どんなリスクがあっても会社を立ち上げるのである。

ギャレット・キャンプもそんなシリアルアントレプレナーのひとりだ。しかも彼の場合は、これまで作ってきた2つの会社はいずれも大きな成功を収めている。そして今また、新しいふたつのチャレンジを目前にしているのだ。

タクシー配車の常識を変える

キャンプの最初のスタートアップは「スタンブルド・アポン」という変わった名前のウェブサイトだった。スタンブルド・アポンとは「ひょいと出くわす」という意味。このサービスは、自分の好きなもの、自分に役立つサイトにウェブでひょいと出くわすことを可能にするものなのである。

セレンディピティを求める人々に役立つ、スタンブルド・アポンのサービス(画像は同社HPより)

スタンブルド・アポンは、インターネット検索の弱点を補うものだ。検索は、しっかりと探すためのキーワードがわかっていれば、それなりの結果を表示させて、探し物を見つけ、疑問点を解明するのに役立つ。しかし、キーワードを用いる検索方法は限定的すぎて、もっと広く知識を得たいという場合には、厳格な結果以上のものを見つけるのにちょっと時間がかかってしまうこともある。

あるいは、「自分の知らないもの」に出会いたいという場合もダメだ。人はいつでも知らないこと、知らない人に出会うことのセレンディピティを求めているものだが、自分が知っているキーワードを使ってばかりでは、そんな出会いは訪れない。しかし、スタンブルド・アポンでは、そのユーザーが求めていそうなことをふんわりと提案してくれるのだ。

彼がふたつめのスタートアップとして共同創設した「ウーバー」も、「こんなふうにインターネットが使えるんだ」と実感させるという意味では同様だ。

ウーバーは今、世界中で急拡大中のハイヤー・サービス。スマートフォンからすぐにハイヤーを呼べ、最も近くにいるハイヤーと自分とを即座に結び付けてくれる。そのうえ、到着までに何分かかり、行き先までいくらなのかがすぐに表示されるというクリアさである。支払いがキャッシュレスで行えるスマートさも魅力だ。

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