ヨーロッパ人とインド人は、同じ民族なのか 意外と知らない「民族のルーツ」
ここ数年、コンビニなど日本で働く外国人を見かける機会が増えています。言葉や肌の色はもちろん、行動のパターンなど、日本人と違うところがいろいろあると感じる人も多いでしょう。
彼らはいったいどういう人なのか。それには、○○人という民族がどのように生まれたかを知ること、それが彼らを理解するうえで欠かせません。
しかし、民族のルーツというのはミステリアスなことだらけです。「われわれ日本人はどこからやってきたのか?」という問いに関し、朝鮮半島や中国大陸からやってきたとする説がありますが、その実態は詳しくわかっていません。
では、ヨーロッパ人はどうでしょうか。ヨーロッパ人のルーツについては、定説とされるものがあります。しかし、それが形成された経緯をたどれば、疑わしい点が多く、やはり、ミステリアスです。今回の記事では、それについて少し詳しく取り上げてみたいと思います。
「インド・ヨーロッパ語族」とは?
高校の歴史の授業で、「インド・ヨーロッパ語族」について習ったのを覚えていますか。インド人とヨーロッパ人は元々、中央アジアにいた同源の民族であり、共通の祖先を持つ。このように習います。
多くの人は「どうして、インド人とヨーロッパ人が同じなのか?」「言葉も違う、肌の色や顔付き、文化や習慣も違うじゃないか?」と疑問を持ちます。しかし、教科書にはその説明がほとんどなされておらず、疑問をあいまいなまま放っておいたという人が多いと思います。
・2つの方面に分かれる
では、何を根拠に彼らが「同じであった」というのでしょうか。それを読み解くためにも、「インド・ヨーロッパ語族」の復習を少しだけしましょう。
インド・ヨーロッパ語族はアーリア人(アーリアは“高貴”という意味)とも呼ばれ、中央アジアを原住地としていましたが、紀元前2000年ごろから寒冷化を避け、大移動します。西を目指した多数派は中東からヨーロッパへ、南を目指した少数派はインドへ移動します。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら