日本株は今すぐにあせって買う必要はない

テクニカル面ではもう一段の下落の可能性も

為替はやや円高にふれてきた。「日本株は直近、下値を試す可能性もある」と筆者は分析する(Hiroko/pIXTA)

相場格言では「申酉騒ぐ」といわれる日本株。格言の通りというべきか、10月は日経平均が16連騰、11月は26年ぶりに平成バブル後の戻り高値を更新。だがその直後にスピード調整に転じる等、値動きの激しさが投資家や市場関係者を騒がせている。足元ではやや落ち着きをみせている日本株の見通しを、需給面から探ってみた。

「年金」と「個人」、待機資金が積み上がる

マーケットでは、年金マネーと目される、待機資金が積み上がっている。代表格は2014年秋、積極運用へカジを切った年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)だ。世界的な株高の追い風を受けたこともあり、総運用資産は156兆円台まで順調に拡大し、2017年7-9月期の利益は4.4兆円に達している。

一方で、GPIFの株式での運用は、ほぼ上限に達している。GPIFの運用資産は内国株25%、外国株25%、国内債35%、外国債15%を目安に配分されている。足元では内国株と外国株がそれぞれ24%台まで膨らみ、この「基本ポートフォリオ」の25%が目前に迫っている。このまま一本調子の上昇が続くと、株式へ積極的に振り向ける資金は限られる。そのため、総運用資産において預金を中心とした短期資産の額が10兆円超にのぼる。なお、GPIFの資産配分は5年ごとに見直される(次回は2019年)。

さらに個人マネーの「利益確定売り」が、証券口座での待機資金を積み上げている。10月の投信概況によると、マネー・リザーブ・ファンド(MRF)の残高が13兆円台に達し、前述のGPIFの短期資産(10兆円超)をも上回っている。

次ページここへきて、需給面での不安材料も台頭
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